研究課題/領域番号 |
20591477
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
金澤 右 岡山大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授 (20243511)
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研究分担者 |
三村 秀文 岡山大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 講師 (10304362)
郷原 英夫 岡山大学, 大学病院, 助教 (10379745)
平木 隆夫 岡山大学, 大学病院, 助教 (50423322)
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キーワード | ラジオ波治療 / ステント治療 / リザーバ治療 |
研究概要 |
肺ラジオ波焼灼療法は本邦では先進医療として行われているが一般には普及していない。効果判定にはCTを用いて大きさを基準に行われている。しかしRFA後の陰影は多様であり、大きさだけで診断することは難しいことがある、またこれに関連して診断が遅れる可能性もある。本研究はCT(含造影)、FDG-PET、MRIの3つのモダリティにおける肺RFA後の効果判定診断能を比較検討するものである。本研究結果が今後の治療効果判定にも影響を及ぼす可能性がある。 平成20年度には、プロトコールを確定した。概要は以下の通り。 (1) 術前には造影CTとFDG-PETを実施。FDG集積のSUVmax>2.0で、造影CTによりCT値が20HU以上上昇する肺結節を対象とした。 (2) LeVeen電極針を用いて治療する。 (3) 術後3ヶ月、6ヶ月時に造影CTおよびFDG-PETを行う。MRIは可能な限り撮像するが、撮像できていなくても除外とはしない。 (4) 経過観察は最低12ヶ月行う。 CTにおける効果判定基準 以下の場合再発とする。 A. 腫痴の全体あるいは一部が増大した場合。 B. 腫瘍の全体あるいは一部の造影効果が15HU以上の場合 FDG-PETにおける効果判定基準 FDG集積を視覚的に5段階に分類し、肝よりも高いもの(Score 3)を再発とした 平成21年度末までに16症例の登録が終了し、全例12ヶ月の経過観察を存い1例が再発した。CTは3ヶ月、6ヶ月時点ではいずれも縮小傾向にあった。FDG-PET3ヶ月時点ではscore3以上の集積が16例中11例であったが、6ヶ月時点では16例中1例となった。6ヶ月時点では再発が顕在化していなかったため、CTの感度は93.8%、特異度は100%で有るのに対し、FDG-PETでは感度、特異度とも93.8%であった。MRIが施行された症例はなかった。本年度までにほぼ判明した事実としては肺RFA後のFDG-PETは3ヶ月は時期尚早で疑陽性が多くなることである。 平成22年度には目標の20症例を終了して、データ解析を行う予定である。
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