研究課題/領域番号 |
20591487
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
熊田 博明 筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 准教授 (30354913)
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研究分担者 |
山本 哲哉 筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 講師 (30375505)
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キーワード | BNCT / 治療計画 / モンテカルロ輸送計算 / アルゴリズム / 線量評価 / 粒子線治療 / シミュレーション |
研究概要 |
現在中性子捕捉療法の線量評価としてモンテカルロ法が適用されているが、既存のモンテカルロ計算コードの特性として計算モデルを形成するボクセルの数が多くのなるほど計算時間が多くかかるという特性がある。本研究は、モンテカルロ線量計算に対して計算効率を向上させて計算時間の短縮化を行い、モンテカルロ法の高精度線量評価をより実用レベルで臨床研究に適用することを目的としている。 平成22年度は、前年度までに策定した新しいモデリングアルゴリズムを実際の治療計画システム:JCDSに組み合わせてアルゴリズムの検証を実施した。医療画像を基に作成した円筒水ファントム及び人体(頭部)の計算モデルに対して、従来のボクセルモデリング法と開発したモデリング手法:マルチステップ・ラティス・ボクセル法を用いてそれぞれの計算モデルを作成し、計算精度と計算時間を比較した。円筒水ファントムモデルでの評価では、従来のモデリング方法に対して、計算時間を約半分に短縮し、且つ、同等の計算精度を担保できることを確認した。これを踏まえ、開発したアルゴリズムの特許出願を行った:「特願2010-232524」(マルチステップ・ラティス・ボクセル法)(出願日:2010/10/15)。また本研究成果を中性子捕捉療法の国際学会(14^<th> International Congress on Neutron Capture Therapy)やモンテカルロ国際学会(SNA+MC2010)及び国内の関連学会で発表を行った。さらに「Applied Radiation and Isotopes」等に論文投稿を行い、受理された。
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