研究課題
Tirapazamineに換わる正常組織への毒性の低い低酸素細胞毒薬剤の模索及びその臨床応用への模索を、正常組織への毒性がすでに検証されている臨床使用経験のある薬剤から選択するという研究目的に関しては、現在、hexamethylenetetramineという、臨床使用経験のある薬剤が候補との一つとして考えられ、放射線やシスプラチンを用いた化学療法施行時の併用薬剤としての有用性、及び、アドリアシンやアドリアシン封入リポソーム(ドキシル)を用いた化学療法時の併用薬剤としての有用性が確認された。他方、常酸素状態及び低酸素状態の休止期(Q)腫瘍細胞領域の様々なDNA損傷処置(放射線照射、抗癌剤投与、さらには低酸素細胞毒投与、低温度温熱処置の併用など)に対する挙動を選択的に検出し、これまでのQ腫瘍細胞全体の感受性のデータと比較検討するという研究目的に関しては、現在、試料作成は終了しているが、データの取得とその解析は次年度の平成21年度に行う予定としている。今回の研究目的とは直接関連はないものの、以前より解析している加速炭素線ビーム照射に関しては、照射前や照射中のみならず、照射後の腫瘍内の酸素化状態にも大きく影響されるγ線照射効果と比較して、これら腫瘍内の酸素化状態にあまり影響されない加速炭素線ビーム照射効果の有用性を、休止期腫瘍細胞効果も加味した抗腫瘍効果全体から分析し明らかにすることができた。
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