研究概要 |
1.標準フォーマットの提示,データベースシステムの開発と推進 本研究計画に先行して,放射線治療情報の標準フォーマットを策定した.策定したフォーマットは過去に日本放射線腫瘍学会データベース委員会が運営していた放射線腫瘍学広域データベース(ROGAD)に予後情報(再発,有害事象,2次発がん等)を充実させたフォーマットとし,それを組み込んだ放射線治療基本データベースシステムの開発を行った.当初の研究計画に沿って,部門データベースシステムが十分に整備されていない施設でも容易に利用可能な設計とするため,FileMakerを用いて開発した.標準フォーマットと開発データベースシステムの利用を全国放射線治療施設,治療RIS開発企業に周知するため,日本放射線腫瘍学会のホームページからダウンロード可能とするとともに,学会発行のメーリングリストにて学会員,開発企業に提示した.H21年3月2日時点で上記Webページの延べ閲覧回数が2,397回,開発データベースシステムの延べダウンロード回数が327回であった. 2.各がん登録システムとのデータ連携の情報交換 厚生労働科学研究費補助金第3次対がん総合戦略研究手島班と連携して,JNCDBと各がん登録(院内がん登録,地域がん登録,臓器別がん登録)とのデータ共有のための会議を行った.将来のデータ共有を目的として,各がん登録フォーマットの個人情報部分を統一させることとし,開発したデータベースシステムの個人情報部分を国が政策を進めている院内がん登録の標準登録様式に一致させている. 米国IMPAC社を訪問し、米国のがん登録の現状と市場占有率の同社のオンコロジーシステムの視察を行った.同社開発の放射線治療部門のデータ管理システムであるMOSAIQの日本語化の開発とともに放射線治療情報の標準フォーマットの装填の開発を協力して進めていくことが決定した.
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