研究概要 |
IL13-PE38QQRはIL13受容体を標的として開発された分子標的抗腫瘍薬剤であり、米国ではGliobalstoma患者を対象にPhase III臨床実験か行われて高い効果と安全性が確認されている。既に、Y-90を用いて放射免疫療法としてはIbritumomab tiuxetanが米国で高い臨床実績を上げ期待されているがIL13-PE38QQRの放射抗癌イムノトキシン療法の報告はまだないため、21年度はFDA CBERのDr. Puriより提供されたMaterial Transfer AgreementでIL13-PE38QQRを用いてβ-emitterのY-90標識IL13-PE38QQRを目的とした。 DOTA, EDC, HOBt, 2-Bromoethylamineを1:4:4:1のmolar ratioで加え、室温で一昼夜反応させた。精製したDOTA-bromoethylamide300mgはIL13-PE38QQRと1:5等量、室温一昼夜反応させ、DOTA-IL13-PE38QQRを合成した。DOTA-IL13-PE38QQRにY-90を加え、0.1N NaOAc(pH5.5)をbufferとし45分間室温で静置し、最終的に10mmol/L EDTA (5mL)を加えて調整を行った。IL13-PE38QQRとはIL13に2個所のReceptor Binding Site、 Site 1 (Glu-13, Arg-66, Ser-66で構成)及びSite2 (Lys-105, Lys-106, Arg-109で構成)がある。Site 1とSite 2に影響なし、Cysteieneに注目するSH基を持ったDOTA-Bridgeを反応させ、DOTAをキレート剤としてY-90を標識し、RTLCでY-90標識IL13-PE38QQRのRadiochemical Purityは98.5%であり、Rf値は0.88であった。
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