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2009 年度 実績報告書

肝類洞機能を重視した新しい視点に基づく人工肝臓補助システムの開発

研究課題

研究課題/領域番号 20591516
研究機関山梨大学

研究代表者

藤井 秀樹  山梨大学, 大学院・医学工学総合研究部, 教授 (30181316)

研究分担者 河野 寛  山梨大学, 大学院・医学工学総合研究部, 助教 (40322127)
キーワード急性肝不全 / 人工肝臓システム / 肝Kuffer細胞 / スフェロイド / ポリウレタン膜 / 感染制御 / 免疫機能改善
研究概要

平成21年度は主として肝類洞内のresident kupffer細胞が肝細胞の増殖、ならびにその機能保持に如何なる作用を有するかの検討を施行した。この検討は申請者がKupffer細胞と肝細胞の共存が人工肝補助装置の新たなるツールになるとの発想の根拠になる重要な課題である。至適な肝類洞内のresident kupffer細胞の活性化を検討するために、ラットにCLP model(Cecum ligation puncture model)という腹腔内の感染巣モデルを作製し検討した。その結果、肝類洞内のresident kupffer細胞はその刺激のソースならびにその程度により、産生されるサイトカインの質と量さらにその影響が異なることが今年度の研究により明らかになった。要約すれば、CLPモデルにおいては重篤な肝障害は惹起されず、肺障害が惹起されることが明らかにされた。すなわち、このモデルにおける肝類洞内のresident kupffer細胞は肝障害を惹起させることはないことが明らかになった。しかも、細胞の増殖、機能維持に対して最適のサイトカイン刺激を有することが強く推測された。この結果は、申請者らが目指している、肝細胞機能の代替のみではなく、全身の感染、また免疫機能の制御の中心としての肝臓を意識した人工肝補助装置の開発に向けての大きな成果と考える。平成22年度は、肝細胞をスフェロイドの形態でしかも血液還流可能なポリウレタン膜上での高密度培養を確立したい。さらにそのポリウレタン膜上に、段階的に肝Kupffer細胞を添加し、種々の生体由来刺激を肝Kupffer細胞に加えることにより、肝細胞をスフェロイドにいかなる形態的、機能的変化が生じるかを明らかにする予定である。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2009 その他

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Role of Macrophage Colony-Stimulating Factor in Polymicrobial Sepsis According to Studies Using Osteopetrotic (op/op) Mice.2009

    • 著者名/発表者名
      Masahito Ogiku
    • 雑誌名

      J Surg Res.

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Liver Regeneration is Impaired in Macrophage Colony Stimulating Factor Deficient Mice After Partial Hepatectomy : The Role of M-CSF-Induced Macrophages.2009

    • 著者名/発表者名
      Hidetake Amemiya
    • 雑誌名

      J Surg Res.

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Dietary olive oil prevents carbon tetrachloride-induced hepatic fibrosis in mice.2009

    • 著者名/発表者名
      Nobuyuki Tanaka
    • 雑誌名

      J Gastroenterol 44

      ページ: 983-990

    • 査読あり
  • [備考]

    • URL

      http://sangaku.yamanashi.ac.jp/SearchResearcher/contents/1BB3DE3CA4D2F1C8.html

URL: 

公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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