研究課題
結果:(肝移植摘出肝よりのヒト肝細胞分離)当該期間中に当科にて生体肝移植を施行した肝移植レシピエント20例について、肝細胞分離を進めた。しかし肝硬変がsevereな例が多く、viableな肝細胞の分離率が低く、培養が困難であった。そのため、肝摘出より肝細胞分離までの期間を保存液(UW液)に変更し、肝細胞のviabilityの向上を狙ったが十分な向上を得られなかった。(移植肝内の自己他臓器細胞の浸潤、増殖)男性レシピエントに女性ドナー肝を移植した場合で、特に経時的に肝生検を行った症例で、Y染色体陽性細胞をFISHにて検索し、自己肝細胞の増殖状態を検索した。肝再生の関わらない成人→小児の肝移植に部いて移植肝内にはレシピエント由来のY細胞は検出されなかった。また、成人→成人の肝移植でも経時的に生検をした症例が存在したが、移植肝内にはレシピエント由来のY細胞は検出されなかった。しかし、肝移植後急性の肝不全(グラフト不全)をきたした症例のFISHでは移植肝内にY染色体養成細胞を認め、体内での急性危機での肝外細胞の動因が示唆された。(ラット肝細胞移植)肝内の肝細胞の増殖を促すため、肝X線照射を施行し、門脈分枝ligationを行い、移植肝へのgrowth advantageを寄与した。DPP IVラットを用いたが、肝細胞移植後16週までに95%の置換を得ることができた。また、移植肝細胞はレシピエント肝細胞を置換後、糖新生酵素の正常発現を認め、gap junctionなどの開腹も観察された。今後の実験は、摘出肝のviabilityの維持が重要な因子となる。
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