研究課題/領域番号 |
20591542
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研究機関 | 群馬大学 |
研究代表者 |
和田 渉 群馬大学, 大学院・医学系研究科, 助教 (60455962)
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研究分担者 |
浅尾 高行 群馬大学, 大学院・医学系研究科, 准教授 (40212469)
持木 彫人 群馬大学, 医学部, 講師 (80312883)
茂木 晃 群馬大学, 医学部, 助教 (10323362)
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キーワード | エフェクターCD8T細胞 / アポトーシス / Fas-FasLシグナル |
研究概要 |
エフェクターCD8T細胞は、アポトーシスに陥ることが知られている。癌の根治切除後にエフェクターCD8T細胞を生存させることは残存腫瘍の制御に重要なだけでなくメモリー細胞を誘導し再発制御につながると考えられる。本研究では、腫瘍免疫応答におけるエフェクターCD8T細胞のアポトーシスの分子機構を解明するため、Fas-FasLシグナルまたはBcl-2を介したシグナルの関与を検討した。gld(FasL変異)、Bcl-2Tgまたは正常マウスに卵白アルブミン(OVA)産生EL-4を皮下接種し経時的に腫瘍径を測定すると、14目まで3群間で有意な差を認めなかったが、それ以後ではgldマウスで著明に減少していた。腫瘍局所、所属リンパ節または脾臓における抗原特異的CD8T細胞の割合を0VA257-264H-2Kbテトラマーで調べると、それは接種14-17日目でピークを迎えるが3群間で差はなく21日以後では正常マウスとBcl-2Tgマウスはアポトーシスにより減少するのに対しgldマウスでは減少しなかった。これらの結果から、腫瘍免疫応答でのエフェクターCD8T細胞のアポトーシスには、Bcl-2を介したシグナルは関与しないが、Fas-FasLを介したシグナルが重要であることが明らかとなった。現在これたの成果を基にさらに詳細な解析を行い論文作成する予定である。
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