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2009 年度 実績報告書

乳がんに対する補助化学療法の個別化因子の選定に関する検討

研究課題

研究課題/領域番号 20591546
研究機関岡山大学

研究代表者

平 成人  岡山大学, 大学病院, 助教 (50467734)

キーワード乳癌 / タキサン / MAPT / ER
研究概要

【目的】乳癌に対する化学療法剤,タキサン系薬剤の効果予測因子を確立し,効率的ながん個別化治療を推し進める.
特にMicrotubule-associated proteins-tau (MAPT)とタキサン系薬剤の感受性の相関について検討を行う.
【方法】乳癌細胞株12株を用いて, MAPTの発現解析(mRNA,タンパク)を行い,タキサン系化学療法剤およびその他の化学療法剤の感受性との関連を検討,また, ERシグナルのmodification (siRNAによるER発現の強制抑性,各種ホルモン療法剤によるERシグナルの阻害)を行い, MAPT発現の変化,タキサン系薬剤の感受性変化を検討.
【結果】乳癌細胞株において, MAPTのmRNAの発現とタンパク発現には乖離が見られた. mRNAの発現とタキサン系薬剤の感受性には,有意な相関関係はない,しかしウェスタンブロットにより同定した, MAPTの70KDa以下のisofomの発現は,タキサン系薬剤の感受性を規定する有意な因子であった. siRNAによるER knock downにより, MAPT isoform発現は低下し,同時にタキサン系薬剤の感受性の増加した.ホルモン療法剤の影響に関しtamoxifenはそのER刺激作用により, MAPTタンパクの発現上昇作用を認め,タキサン系薬剤とは拮抗作用を示した。一方, pure-anti estrogen agentであるICI182780はMAPT isoformの発現を低下させ,タキサン系薬剤との併用により相乗効果を示した.
【結論】乳癌細胞株において,タキサン系薬剤の感受性には70KDa以下のMAPT isoformが強い影響を及ぼす. ER陽性乳癌においてMAPTの発現はERシグナルの影響を受け, ICI182780はERシグナルの遮断により,タキサン系薬剤の感受性を増加させる.

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2009

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] Microtubule associated protein-tau(MAPT)is influenced by ER : ICI182, 780, a selective ER inhibitor, down-regulates MAPT expression and reverses resistance to taxanes in MAPT- and ER-positive breast cancer cells.2009

    • 著者名/発表者名
      池田宏国, 平成人, 他
    • 学会等名
      32nd Annual CTRD-AACR San Antoni Breast Cancer Symposium
    • 発表場所
      アメリカ, サンアントニオ
    • 年月日
      2009-12-11
  • [学会発表] 乳癌細胞株におけるmicorotubule assosiated protein-tau(MAPT)についての検討2009

    • 著者名/発表者名
      池田宏国, 平成人, 他
    • 学会等名
      第17回日本乳癌学会学術総会
    • 発表場所
      東京(ホテル日航東京)
    • 年月日
      2009-07-03

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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