• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2009 年度 実績報告書

治療標的となる乳癌幹細胞の再生・維持機構の解析と治療応用への展開

研究課題

研究課題/領域番号 20591550
研究機関九州大学

研究代表者

久保 真  九州大学, 大学病院, 助教 (60403961)

研究分担者 片野 光男  九州大学, 大学院・医学研究院, 教授 (10145203)
小島 雅之  九州大学, 大学病院, 講師 (90380394)
キーワードCancer stem cell / 乳癌 / 薬剤耐性 / 形態形成シグナル / Side population / CD44+24- / low細胞
研究概要

癌細胞は自己複製能と分化能を合わせ持つ幹細胞様の細胞(cancer stem cell=CSC)から発生するという考えが近年-層注目されているが、効果的で持続的な治療を行うにはCSCに対する治療法を開発し確立する必要がある。本研究の主目的はCSCを同定すること、CSCに対する治療法を開発することである。我々はこれら腫瘍幹細胞をcell sorterにて高純度に分離・解析することに成功している(Tanaka H, et al. 2009)。(1)Cell sorterにより腫瘍幹細胞(CSC)を分離・採取し、ヌードマウスに移植すると通常のCell lineと比べ1/10の細胞数で生着することを確認した。さらに、分離・採取したCSCで増殖・抗アポトーシス・浸潤関連分子やシグナル経路の重要分子の発現をreal-time RT-PCRにて網羅的に解析した。特に、形態形成シグナル(Hedgehog, Notch, Wntなど)が重要な役割を果たしていることを確認した(Tanaka H, et al. 2009)。(2)またCSCは薬剤耐性であるという解析結果に基づき、術前化学療法(PST)前後の乳癌組織におけるCSCを蛍光免疫組織染00~100色にて確認した。CSCと考えられているCD44+24-/low細胞がPST後に増加していることを見出した。以上より、従来の抗癌剤抵抗性と考えられる乳癌CSCにおいて、形態形成シグナルは重要な役割を果たしており、有力な治療標的となることを明らかにした。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2009

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] The Hedgehog signaling pathway plays an essential role in maintaining the CD44+CD24-/^<low> subpopulation and the side population of breast cancer cells2009

    • 著者名/発表者名
      Tanaka Haruo, et al.
    • 雑誌名

      Anticancer Research 29

      ページ: 2147-57

    • 査読あり
  • [学会発表] Hedgehog シグナル系を標的とした「乳癌幹細胞」制御療法の開発2009

    • 著者名/発表者名
      田中晴生
    • 学会等名
      第47回 日本癌治療学会総会
    • 発表場所
      横浜
    • 年月日
      2009-10-24

URL: 

公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi