• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2010 年度 実績報告書

ファイブロネクチンを用いた多剤耐性緑膿菌制御の検討

研究課題

研究課題/領域番号 20591559
研究機関関西医科大学

研究代表者

權 雅憲  関西医科大学, 医学部, 教授 (70225605)

研究分担者 北出 浩章  関西医科大学, 医学部, 講師 (20298855)
横井川 規巨  関西医科大学, 医学部, 助教 (40460836)
キーワードファイブロネクチン / 多剤耐性緑膿菌 / 糖尿病マウス / 感染防御
研究概要

糖尿病患者は、高血糖により、好中球走化性や血管内皮への付着、貪食能、細胞内殺菌能、オプソニン化、細胞性免疫能などの低下が起こる。また、糖尿病による血管障害は局所の組織虚血をもたらし、微好気性,嫌気性菌の発育を助長し、さらには、酸素依存性の好中球殺菌能の低下もきたす。緑膿菌は弱毒菌であり、健常人に対して感染症を惹起する事は稀であるが、糖尿病患者などにおいては、発症すると重症化しやすく多剤耐性株に対する有用な抗菌薬は存在しない。そこで糖尿病モデルを用いて、多剤耐性緑膿菌感染に対するフィブロネクチンの防御作用を検討した。
5-6週齢のC57BL/6マウスに160mg/kg体重のstreptozotocinを腹腔内投与し、1週間後の採血にて血糖値が300mg/dL以上を呈したものを糖尿病マウスとして使用した。糖尿病マウスに102-10^<10>cfu/mlの多剤耐性緑膿菌(U-31)浮遊液0.2mlを接種し、接種前後にフィブロネクチンを30-300mg/kg(i.v.)投与し、Control群には同量のヒト血清アルブミンを投与した。Control群の生存率は10%であったが、Fn投与群では80%と有意に良好であった。また、補体存在下でFnを添加した群では、血中及び肝臓内の多剤耐性緑膿菌数が有意に減少した。さらに、血漿Fn投与は多剤耐性緑膿菌に対する食細胞貪食能を用量依存性に促進したが、Control群では食細胞貪食促進効果は認められなかった。
糖尿病マウスにおける血漿Fn投与は、多剤耐性緑膿菌感染に対する感染制御に有用であると考えられた。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2010

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 多剤耐性緑膿菌感染モデルに対するフィブロネクチンの生体保護効果の検討2010

    • 著者名/発表者名
      權雅憲, 他6名
    • 学会等名
      第110回日本外科学会総会
    • 発表場所
      名古屋国際会議場
    • 年月日
      2010-04-09

URL: 

公開日: 2012-07-19  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi