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2010 年度 実績報告書

インターロイキン17産生Tリンパ球に着目した消化器癌の免疫および進展機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 20591571
研究機関鳥取大学

研究代表者

齊藤 博昭  鳥取大学, 医学部, 助教 (20335532)

キーワード胃癌 / T_H-17細胞 / ケモカイン
研究概要

今年度の検討ではT_H-17細胞が癌の進展に及ぼす影響を主に検討した。
まずT_H-17細胞の主な機能はインターロイキン17(IL-17)を分泌することなので癌患者でのIL-17濃度をELISAにて測定した。癌患者の血清中のIL-17濃度は健常成人に比較して有意に高値であり、IL-17高値群の予後は低値群と比較して有意に不良であった。さらに多変量解析にてIL-17は独立した予後因子であった。したがってT_H-17細胞は胃癌の進展に深く関与していると考えられた。
次にIL-17には血管新生作用があることが報告されており、さらに血管新生は腫瘍の進展や転移に深く関与していることから、胃癌組織における新生血管数を免疫組織染色にて測定し、TH-17細胞との関連を検討したところ、両者の間には有意な正の相関関係が認められた。これまでの検討から胃癌組織にはT_H-17細胞が高頻度に存在していること、さらにこの現象にはT_H-17細胞が発現するケモカインレセプターであるCCR6や、そのリガンドであるCCL20が関与している可能性が高いことを明らかにした。今年度の検討では、この胃癌組織に集積したT_H-17細胞がIL-17産生を通して腫瘍組織の血管新生を促進し、結果として胃癌の進展や転移を促進している可能性が示唆された。
今後はNOGマウスを用いた移植実験を行いT_H-17細胞が腫瘍の増殖や血管新生に与える影響をin vivoで検討していく予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2010

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 胃癌患者におけるインターロイキン17の臨床的意義2010

    • 著者名/発表者名
      齊藤博昭
    • 学会等名
      第23回日本バイオセラピィ学会学術集会総会
    • 発表場所
      大阪国際会議場
    • 年月日
      2010-12-10

URL: 

公開日: 2012-07-19  

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