研究概要 |
当該年度は前年度に完成したハイブリッド型機能分子搭載ウイルスの開発を行った. ハイブリッド型機能分子搭載ウイルス療法の第1相臨床研究 平成20年度内に完成したスキルス胃癌に対する新規ウイルス療法の基礎的検討の解析の結果,安全性が確認し,一部第I相臨床試験のプロトコール作成に取りかかった.本研究は,ウイルス療法と遺伝子治療が組み合わされた治療法であるため,従来よりも詳細な計画書の作成が必要である.そこで,我が国で臨床応用が予定されているT-01の臨床計画や,米国でのウイルス療法,遺伝子治療の実際の現場における情報収集も積極的に行い,実益の高いプロトコールに仕上げた. [一部計画がどおりに進まない研究内容に対する対策] 我々は,基盤研究C-17591433の最終年度(2007年)で開発したoncolvtic HSV-2:名称FusOn-H2が非常に強力な腫瘍間質破壊作用を有することをほぼ確認した.このウイルスのBACを作製し,安全性の担保に重要な遺伝子群を遺伝子操作によりHSV-2 genomeから欠失・改変し,当該年度におけるハイブリッド型機能分子搭載ウイルスの抗腫瘍免疫応答の誘導の実験準備を整えた.
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