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2008 年度 実績報告書

ヒト胃癌におけるイノシトール3リン酸受容体発現の意義とその重要性

研究課題

研究課題/領域番号 20591583
研究機関産業医科大学

研究代表者

柴尾 和徳  産業医科大学, 医学部, 助教 (10330987)

研究分担者 平田 敬治  産業医科大学, 医学部, 講師 (70269059)
永田 直幹  産業医科大学, 医学部, 非常勤医師 (80200377)
キーワード胃癌 / イノシトール3リン酸受容体 / カルシウムシグナリング
研究概要

イノシトール3リン酸レセプター(IP3Rs)は滑面小胞体の細胞膜に存在し、細胞内へのカルシウム放出に関与している。細胞内カルシウムシグナリングは遺伝子の転写、細胞の移動、神経発育のほか、免疫、消化液分泌など重要な細胞機能に関与しているため、IP3Rsの発現もまた細胞機能に深く関与しており、アポトーシスや細胞増殖、分化との関連も示唆されている。IP3レセプターには1型から3型の3種類のサブタイプが存在し、胆汁うっ滞性疾患で発現が減少するなど病因との関係が明らかになってきているが、胃癌を含めたヒト癌組織におけるIP3R発現の意義については未だ検討されていない。そこで、我々は胃癌切除例における3型IP3Rの発現を免疫組織学的に評価し、臨床病理学的解析を加え検討した。1型、2型、3型IP3Rは非癌部、癌部で共に発現を認めた。非癌部、癌部で膜状、顆粒状、びまん性など発現パターンに差を認めた。さらに癌部では発現が低下している症例と過剰発現している症例など様々な程度の発現を認めた。現在、胃癌300症例の予後調査を遂行中で今後、IP3R発現と臨床病理学的因子との検討、予後解析などを行う予定である。また、未発表ではあるが、大腸粘膜、癌部における3型InsP3レセプター発現の詳細解析、アポトーシスやシグナル伝達系関連因子との相関関係等興味ある知見を得ており、蛍光免染による2重染色やウェスタンブロット解析など更なる解析を加えている。

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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