研究課題/領域番号 |
20591601
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
竹内 男 千葉大学, 医学部附属病院, 助教 (20400822)
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研究分担者 |
宮崎 勝 千葉大学, 大学院・医学研究院, 教授 (70166156)
吉留 博之 千葉大学, 大学院・医学研究院, 講師 (10312935)
大塚 将之 千葉大学, 医学部附属病院, 講師 (90334185)
吉富 秀幸 千葉大学, 医学部附属病院, 助教 (60375631)
古川 勝規 千葉大学, 医学部附属病院, 助教 (00400987)
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キーワード | 感染症 / 移植・再生医療 / 免疫学 / 外科 / シグナル伝達 |
研究概要 |
あらかじめ脾を腹腔外の皮下に転置し側副血行路を発達させ、門脈遮断時の腸管鬱血を回避するモデルをWister系ラットで作成し、30分間全肝阻血後に肝切除を行い再灌流させた。 1.切除後の残肝より好中球、SEC、Kupffer細胞、HSCを分離し、それぞれ無刺激で24時間培養し、上清中の各種サイトカイン濃度をELISAで測定した。90%肝切除群に於いてHSC培養上清中のTGF-β濃度が高値であった。HGFやFGFは70%肝切除群のKupffer細胞の培養上清中で高値であった。定量PCRによるmessage levelの検討でもELISAと同様の結果が得られた。 2.normal liverからSEC、Kupffer細胞、HSC、肝細胞を分離し、これらを切除後の残肝より分離した好中球と共培養して肝細胞の増殖を評価した。70%肝切除群から分離した好中球と共培養した系で肝細胞増殖が良好であった。この結果は全ての細胞を同一のWellに加えて細胞同士の接着を可能にさせた群においても、Dual Chamber Transwell Systemを用いた系でもほぼ同様に認められ、肝細胞増殖には類洞構成細胞との細胞間接着は必須ではなく、液性因子が重要であると推察された。 3.2と同様のシステムを用いて、好中球と共培養した肝細胞のMRP-2.3の発現を免疫組織染色で検討し、胆汁鬱滞との関係を評価した。90%肝切除後の残肝から分離した肝細胞では70%肝切除群と比較してMRP-2の発現が低レベルであり、90%肝切除群に於いてみられる胆汁鬱滞の原因の1つとして考えられた。
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