研究課題
基盤研究(C)
Fascinはアクチン結合蛋白質であり、細胞膜運動に重要な役割を担っている。Fascinの発現は様々な癌で報告されており、その増殖や予後に関わるとされているが肝細胞癌(HCC)における意義は未だ不明であった。そこで我々は137例のHCC切除検体を使用して免疫組織化学的にFascinの発現程度を検討したところ、23例(16.8%)の症例においてFascinは高発現しており、その発現と腫瘍サイズや腫瘍分化度と有意に相関を認めた。さらにFascin高発現症例では、門脈浸潤、胆管浸潤、肝内転移が高頻度に認められ、AFP値とFascin発現とは相関していた。また、Fascin高発現群の予後は有意に低発現群に比較して不良であり、無再発生存の独立した危険因子であった。これらのことから、FascinはHCC増殖の新しいマーカーであり、予後を予測するための指標になると考えられた。
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