研究課題/領域番号 |
20591615
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研究機関 | 札幌医科大学 |
研究代表者 |
水口 徹 札幌医科大学, 医学部, 講師 (30347174)
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研究分担者 |
平田 公一 札幌医科大学, 医学部, 教授 (50136959)
三高 俊広 札幌医科大学, 医学部, 教授 (50231618)
永山 稔 札幌医科大学, 医学部, 助教 (40398326)
目黒 誠 札幌医科大学, 医学部, 助教 (50448601)
柴田 稔人 札幌医科大学, 医学部, 研究員 (80404622)
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キーワード | 自己組織化 / 生体機能利用 / 移植・再生医療 / 応用動物 / 再生医学 |
研究概要 |
小型肝細胞の分離および凍結条件を決めるべく実験を行った。従来法の凍結法では解凍後の生存率が不十分であったため、不凍液を新規に開発すべく凍結解凍温度の詳細な検討を行った。市販の凍結装置においてはたとえプログラムフリーザーを使用しても、検体の温度が一定の周期をもって上下することが判明した。この微妙な温度の不安定さが検体の生存率を下げている可能性があり、これに一定磁場をかけて安定した温度管理ができないかを検証中である。一方で、ヒト肝細胞の分離も必ずしも安定してるとは言えず、ヒト臨床での問題点を再検証し、最適な分離条件を決める必要性が再認識された。そこで、肝切除後の肝再生に術中に使用される熱凝固装置の影響を他の止血装置を使用した患者群と比較検討を行い発表した。生体内では少なくても熱凝固の影響はなく、ドナー細胞の採取にも影響する可能性のないことを確認した。また、肝切除後に何らかの合併症を来すような症例では肝機能が悪く、HGF値が高く、予後も悪い事を発表した。このことは、肝慢性疾患ではHGFは必ずしも肝細胞に対して再生を促進させる効果よりは、むしろ間接的に肝機能が悪いことや悪性腫瘍の発生や進展を促進している可能性が示唆された。また、同様にATIII値も肝機能の指標として、ドナー細胞の採取指標としても有用である可能性を発表した。
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