研究課題/領域番号 |
20591623
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
青木 琢 東京大学, 医学部附属病院, 講師 (30302722)
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研究分担者 |
長谷 川潔 東京大学, 医学部附属病院, 准教授 (20292906)
國土 典宏 東京大学, 医学部附属病院, 教授 (00205361)
垣見 和宏 東京大学, 医学部附属病院, 特任准教授 (80273358)
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キーワード | 膵癌 / 補助化学療法 / 免疫療法 |
研究概要 |
〈対象症例〉平成22年度に東京大学医学部附属病院肝胆膵外科において施行された膵癌治癒切除は15例であった。うち、本研究(ゲムシタビンを用いた補助化学療法+自己ガンマデルタT細胞を用いた免疫療法)の適格症例は9例であり、うち8名から研究参加の同意を得ることができ、本研究へのエントリー(リンパ球の事前培養検査)を行った。しかしながら、事前培養の段階で、2名の患者では、リンパ球の増殖が認められず、研究を開始することができなかった。そのため、22年度の新規エントリー症例数は6例であった。その結果、本研究の全期間(平成20年度から平成22年度まで)の投与症例は計11例となった。 〈安全性について〉今年度は特記すべき有害事象は出現せず、全員が予定のプロトコールを施行可能であった。以前数名に見られた肝機能異常については免疫療法ではなく、ゲムシタビンが原因であった可能性が高いと考えており、ゲムシタビンの減量にて対処可能であると考えている。全研究期間においても、腫瘍再発により中止とした1例以外は全例が投与プロトコールを完遂することができた。 〈治療効果について〉平成22年3月末の時点で、投与症例11例のうち、2例が死亡(癌死)、他の9例は生存中である。初年度(平成20年度)登録症例(3例)についてはフォローアップ期間が2年を超えているが、再発症例は死亡した2例以外には1名を認めるのみであり、当科の以前のデータと比較すると、無再発期間の延長に寄与している可能性が示唆される。
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