研究課題/領域番号 |
20591626
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
武田 裕 大阪大学, 医学系研究科, 助教 (90397696)
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研究分担者 |
小林 省吾 大阪大学, 医学系研究科, 助教 (30452436)
丸橋 繁 大阪大学, 医学系研究科, 助教 (20362725)
永野 浩昭 大阪大学, 医学系研究科, 准教授 (10294050)
江口 英利 大阪大学, 医学系研究科, 特任助教 (90542118)
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キーワード | 肝胆膵領域癌 / メタボロミクス解析 / 新規バイオマーカー |
研究概要 |
肝胆膵領域癌、特に膵癌の血清サンプルを用いて、メタボロミクス解析を行うことにより、新規バイオマーカーの探索を行った。 Discovery phase analysisとして、膵癌患者50名、健常人40名の血清サンプルを用い、フーリエ変換質量分析計を用いて網羅的生体内代謝成分(メタボライト)のプロファイルを作成した。930成分を検出し、p値の低い順から20個のメタボライトを同定した。これらメタボライト群は、4群の主なファミリーに分類でき、ホスホコリン・ファミリー3群とC36骨格脂肪酸ファミリー1群のであることが確認出来た。さらにValidation phase analysisとして、膵癌患者127検体、健常人351検体の血清サンプルを用い、High throughputなMRM法を用いて解析した。Metabolite#576(C36H64O5)では、感度74.8%,特異度84.8%,正診率80%の結果が得られた。さらに他のメタボライトの解析を進めている。 血清サンプルを用いて、健常人と膵癌患者を判別する事の出来る新しいバイオマーカーを同定する事が出来た。異なるファミリーのメタボライトを組み合わせる事により、さらに感度、特異度、正診率の高い検査法の確立が可能になると考えられる。
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