慢性心房細動の術中簡易電気生理診断法の確立と内視鏡等を含む低侵襲術式の開発

2010 年度 研究成果報告書

• 研究課題/領域番号: 20591647
• 研究種目: 基盤研究(C)
• 配分区分: 補助金
• 応募区分: 一般
• 研究分野: 胸部外科学
• 研究機関: 広島大学
• 研究代表者: 今井 克彦 広島大学, 病院, 講師 (80359893)
• 研究分担者: 末田 泰二郎 広島大学, 医歯薬学総合研究科, 教授 (10162835)
• 研究期間 (年度): 2008 – 2010
• キーワード: 心房細動 / メイズ手術 / 心臓神経節 / 除神経手術 / 術中マッピング / 不整脈

研究概要

1.心房細動治療手術時に心房の同時電位の解析を行うため,解剖学的に心房上の神経節が集中している心房間溝下大静脈よりと右房後面の冠静脈流入部付近に脱着可能となるよう吸引力を利用した74極型の電極(長方形)と10極型の電極(直線状)を別々に開発した.2.臨床上現在までの我々の研究から現在最も低侵襲で効果的と思われる電気的隔離線を有した改良型メイズ手術と除神経節術を施行し,術後の電気生理学的検査.退院後の経時的追跡調査を継続して行い,心房細動消失の有無や心機能の推移を調査した

研究成果

• [雑誌論文] Late occurrence of atrial arrhythmia after the simple left atrial procedure for chronic atrail fibrillation in mitral valve surgery (2010)
  • 著者名/発表者名: 末田泰二郎, 今井克彦, et al.
  • 雑誌名: Ann Thorac Surg 90 ページ: 1959-1966
  • 査読あり
• [雑誌論文] Is Structural Remodeling of Fibrillated Atria the Consequence of Tissue Hypoxia? (2010)
  • 著者名/発表者名: Hiroshi Ogi, Taijiro Sueda, Katsuhiko Imai, et al.
  • 雑誌名: Circulation Journal 74 ページ: 1815-1821
  • 査読あり
• [雑誌論文] 慢性心房細動に対するメイズ手術の縮小化の変遷と成績(第24回不整脈外科研究会Proceedings) (2010)
  • 著者名/発表者名: 今井克彦
  • 雑誌名: 日本心臓血管外科学会雑誌 39 ページ: 3-5
• [雑誌論文] Expertise心房細動に対する低侵襲手術「治す」確立されたアブレーション (2010)
  • 著者名/発表者名: 今井克彦
  • 雑誌名: 【特集】カテーテルアブレーションの現状と将来 Heart View, 14 ページ: 1290-1294
• [雑誌論文] What is essential for elimination of persistent or chronic atrial fibrillation? (2010)
  • 著者名/発表者名: 末田泰二郎
  • 雑誌名: J Arrhythmia 26 ページ: 77-78
• [雑誌論文] 心房細動に対する外科的治療法の選択 (2010)
  • 著者名/発表者名: 末田泰二郎
  • 雑誌名: 胸部外科 63 ページ: 262-266
• [雑誌論文] Controversy不整脈を治す -Maze手術- (2010)
  • 著者名/発表者名: 末田泰二郎
  • 雑誌名: Circulation Up-To Date 5 ページ: 163-167
• [雑誌論文] 心臓手術と術後管理よくばりガイド「Maze手術」 (2009)
  • 著者名/発表者名: 今井克彦, 末田泰二郎, 他
  • 雑誌名: HEART nursing 22 ページ: 329-333
• [雑誌論文] 心房細動治療の最前線-発症機序から治療の実際まで-外科治療の位置づけと今後の展望 (2009)
  • 著者名/発表者名: 今井克彦
  • 雑誌名: Modern Physician 29 ページ: 1328-1333
• [学会発表] Debate for Persistent AF ablation: Surgical Therapy for Chronic AF : Etiology-oriented Maze Procedure (2010)
  • 著者名/発表者名: 今井克彦
  • 学会等名: 3nd Asia-Pacific Heart Rhythm Society Science Session (APHRS 2010)(招待講演)
  • 発表場所: Jeju, Korea
  • 年月日: 2010-10-30
• [学会発表] Minimally invasive AF surgery (2010)
  • 著者名/発表者名: 末田泰二郎
  • 学会等名: 3nd Asia-Pacific Heart Rhythm Society Science Session (APHRS 2010)(招待講演)
  • 発表場所: Jeju, Korea
  • 年月日: 2010-10-29
• [学会発表] Surgery vs.Catheter Ablation : Which is better for elimination of AF? -Surgery or Catheter ablation- (2010)
  • 著者名/発表者名: Taijiro Sueda, Debate AF
  • 学会等名: 3nd Asia-Pacific Heart Rhythm Society Science Session (APHRS 2010)(招待講演)
  • 発表場所: Jeju, Korea
  • 年月日: 2010-10-29
• [学会発表] シンポジウム心房細動の手術適応と成績:慢性心房細動の手術適応と成績:背景心病変による術式の使い分けは心房細動消失率に影響する (2010)
  • 著者名/発表者名: 今井克彦, 末田泰二郎, 他
  • 学会等名: 第63回日本胸部外科学会定期学術集会
  • 発表場所: 大阪市
  • 年月日: 2010-10-27
• [学会発表] 要望演題:不整脈「Maze手術の治療成績」切開線を簡素化した低侵襲メイズは慢性心房細動例において術後心機能を改善するか (2010)
  • 著者名/発表者名: 今井克彦, 末田泰二郎, 他
  • 学会等名: 第53回関西胸部外科学会学術集会
  • 発表場所: 名古屋市
  • 年月日: 2010-06-24
• [学会発表] What is the essence of the maze surgery? (2010)
  • 著者名/発表者名: 末田泰二郎, 今井克彦, et al.
  • 学会等名: 59th International Congress of the European Society for Cardiovascular Surgery
  • 発表場所: Izmir, Turkey
  • 年月日: 2010-05-01
• [学会発表] 慢性心房細動に対し切開線を簡素化したシンプルメイズを施行することにより術後心機能は改善する (2010)
  • 著者名/発表者名: 今井克彦, 末田泰二郎, 他
  • 学会等名: 第110回日本外科学会定期学術集会
  • 発表場所: 名古屋市
  • 年月日: 2010-04-09
• [学会発表] Surgical approach is superior than catheter ablation in AF patients after multiple failed catheter ablation? (2009)
  • 著者名/発表者名: 末田泰二郎
  • 学会等名: 2nd Asia-Pacific Heart Rhythm Society Science Session(招待講演)
  • 発表場所: Beijing, China
  • 年月日: 2009-10-24
• [学会発表] Endoscopic Guided AF Surgery is Superior to Catheter Ablation of CAF (2009)
  • 著者名/発表者名: 今井克彦
  • 学会等名: 2nd Asia-Pacific Heart Rhythm Society Science Session(招待講演)
  • 発表場所: Beijing, China
  • 年月日: 2009-10-24
• [学会発表] 【ワークショップ】心房細動の双極高周波アブレーションデバイス:機能と有効性を検証する「デバイス形態機能と隔離線の作成」 (2009)
  • 著者名/発表者名: 今井克彦
  • 学会等名: 第62回日本胸部外科学会定期学術集会
  • 発表場所: 横浜市
  • 年月日: 2009-10-11
• [学会発表] 【ビジュアルワークショップ2:頻脈性不整脈に対するマッピングシステムの進歩】慢性心房細動手術時の外科医にとっての電位可視化:スペクトル解析を応用した簡易型術中心外膜マッピングによる術式選択を目指して (2009)
  • 著者名/発表者名: 今井克彦, 末田泰二郎, 他
  • 学会等名: 第57回日本心臓病学会学術集会
  • 発表場所: 札幌市
  • 年月日: 2009-09-19
• [学会発表] フォーカス隔離とリエントリー遮断からなる簡易化メイズ手術後の心機能:慢性心房細動症例においても術後心機能は改善するのか? (2009)
  • 著者名/発表者名: 今井克彦, 末田泰二郎, 他
  • 学会等名: 第57回日本心臓病学会学術集会
  • 発表場所: 札幌市
  • 年月日: 2009-09-18
• [学会発表] 【シンポジウムV:心房細動手術の現況と展望】高周波デバイスによる簡略化メイズ手術の疾患群別成績の検討 (2009)
  • 著者名/発表者名: 今井克彦, 末田泰二郎, 他
  • 学会等名: 第24回日本不整脈学会学術大会/第26回日本心電学会学術集会 合同学術集会
  • 発表場所: 京都市
  • 年月日: 2009-07-04
• [学会発表] Perioperative arrhythmia control improves the results of Maze surgery (2009)
  • 著者名/発表者名: 末田泰二郎, 今井克彦, et al.
  • 学会等名: 58th International Congress of the European Society for Cardiovascular Surgery
  • 発表場所: Warsaw, Poland
  • 年月日: 2009-05-01
• [学会発表] 心房粗動予防を考慮した簡略化メイズ手術とその使い分けによる洞調律化の向上 (2009)
  • 著者名/発表者名: 今井克彦, 末田泰二郎, 他
  • 学会等名: 第39回日本心臓血管外科学会総会
  • 発表場所: 富山市
  • 年月日: 2009-04-24
• [学会発表] 【パネルディスカッション】「双極高周波デバイスの各機能を検証する」 (2009)
  • 著者名/発表者名: 今井克彦
  • 学会等名: 第23回不整脈外科研究会
  • 発表場所: 富山市
  • 年月日: 2009-04-22
• [学会発表] 【パネルディスカッション:不整脈外科の新しい展開】特別発言フォーカスブロックとしてのPV Box Isolation (2009)
  • 著者名/発表者名: 今井克彦
  • 学会等名: 第39回日本心臓血管外科学会総会
  • 発表場所: 富山市
  • 年月日: 2009-04-22
• [学会発表] 【サージカルフォーラム】慢性心房細動手術のオーダーメード化:背景病因や病態による術式選択の可能性 (2009)
  • 著者名/発表者名: 今井克彦, 末田泰二郎, 他
  • 学会等名: 第109回日本外科学会定期学術集会
  • 発表場所: 福岡市
  • 年月日: 2009-04-03
• [学会発表] Surgical ablation for atrial fibrillation -Japan context (2009)
  • 著者名/発表者名: 末田泰二郎
  • 学会等名: 17th Annual Meeting of the Asian Society for Cardiovascular and Thoracic Surgery(招待講演)
  • 発表場所: Taipei, Republic of China
  • 年月日: 2009-03-07
• [学会発表] Clinical Outcomes of PV Box Isolation and Hybrid Procedure for Chronic Atrial Fibrillation Combined with Bilateral A-V Valve Insufficiency (2009)
  • 著者名/発表者名: 今井克彦, 末田泰二郎, et al.,
  • 学会等名: 17th Annual Meeting of the Asian Society for Cardiovascular and Thoracic Surgery
  • 発表場所: Taipei, Republic of China
  • 年月日: 2009-03-06
• [学会発表] Can the etiology-oriented maze procedure improve the operative outcome for chronic atrial fibrillation? (2008)
  • 著者名/発表者名: 今井克彦
  • 学会等名: 1st Asia-Pacific Heart Rhythm Society Science Session (APHRS 2008)
  • 発表場所: Singapor
  • 年月日: 2008-11-27
• [学会発表] 慢性心房細動に対するメイズ手術は術後心機能の改善につながる～ハイブリッド法による検討～ (2008)
  • 著者名/発表者名: 今井克彦, 末田泰二郎, 他
  • 学会等名: 第61回日本胸部外科学会定期学術集会
  • 発表場所: 福岡市
  • 年月日: 2008-10-15
• [学会発表] 慢性化した心房細動に対するメイズ手術は背景にある病因病態によって術式を使い分けることにより成績を向上させることが可能か? (2008)
  • 著者名/発表者名: 今井克彦, 末田泰二郎, 他
  • 学会等名: 第61回日本胸部外科学会定期学術集会
  • 発表場所: 福岡市
  • 年月日: 2008-10-15
• [学会発表] 【シンポジウム4】不整脈の非薬物療法の進歩:慢性心房細動の遠隔期像である両房室弁不全合併例に対する肺静脈隔離と峡部ブロック術式の中期成績:外科と内科の連携の重要性 (2008)
  • 著者名/発表者名: 今井克彦, 末田泰二郎, 他
  • 学会等名: 第56回日本心臓病学会学術集会
  • 発表場所: 東京都
  • 年月日: 2008-09-09
• [学会発表] 新しい双極デバイス-Bipolar Cobra-を用いた慢性心房細動に対する手術術式 (2008)
  • 著者名/発表者名: 今井克彦, 末田泰二郎, 他
  • 学会等名: 第51回関西胸部外科学会学術集会
  • 発表場所: 富山市
  • 年月日: 2008-06-19
• [学会発表] 【サテライトシンポジウム(英語)】術後不整脈の管理:慢性心房細動に対する不整脈手術の術後調律管理 (2008)
  • 著者名/発表者名: 今井克彦, 末田泰二郎, 他
  • 学会等名: 第23回日本不整脈学会学術大会
  • 発表場所: 横浜市
  • 年月日: 2008-06-01
• [学会発表] 心房細動手術術後の再Af化防止～どのように術後調律管理を行うべきか～ (2008)
  • 著者名/発表者名: 今井克彦, 末田泰二郎, 他
  • 学会等名: 第108回日本外科学会定期学術集会
  • 発表場所: 長崎市
  • 年月日: 2008-05-17
• [図書] VII心房細動アブレーションの周辺「心房細動アブレーションを究める」(外科からみた心房細動カテーテルアブレーション)(山根禎一編) (2009)
  • 著者名/発表者名: 今井克彦, 他
  • 総ページ数: 300(289-295)
  • 出版者: メジカルビュー社
• [図書] 心臓血管外科テクニック(弁膜症手術時における心房細動の外科Circulation Visual Best) (2009)
  • 著者名/発表者名: 末田泰二郎, 他
  • 総ページ数: 160(145-149)
  • 出版者: MCメディカ出版
• [図書] 特発性心房細動の手術(「心臓血管外科テキスト」心房細動に対する外科療法) (2009)
  • 著者名/発表者名: 末田泰二郎, 他
  • 総ページ数: 608(335-339)
  • 出版者: 中外医学社