研究課題/領域番号 |
20591669
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
門田 嘉久 大阪大学, 医学系研究科, 助教 (50464243)
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研究分担者 |
奥村 明之進 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (40252647)
井上 匡美 大阪大学, 医学系研究科, 講師 (10379232)
南 正人 大阪大学, 医学部附属病院, 准教授 (10240847)
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キーワード | 胸腺腫 / 重症筋無力症 / 胸腺微小環境 / TH-POK / AIRE |
研究概要 |
胸腺腫は高頻度に自己免疫疾患を合併する腫瘍であり、腫瘍内で産生されるT細胞の自己免疫疾患発症への関連が示唆されている。本研究は胸腺腫という正常胸腺とは異なる環境下でいとなまれるT細胞産生のメカニズム(正常胸腺との相違)について評価を行うことを目的としている。 [胸腺腫におけるCD4T細胞(helper-T細胞)の分化誘導に関する検討] T細胞分化におけるCD4/CD8-Lineage commitmentのKey分子であるTH-POK及びRunx3について、健常者胸腺(小児胸腺)及び胸腺腫を対象とし評価を行った。胸腺内T細胞より、Positive selection後のT細胞分画であるCD3+CD4+ T細胞(matureCD4SP)、CD3+CD8+ T細胞(matureCD8SP)及びSelection途上のCD4+CD8+ T細胞(DP-T細胞)を抽出し、分化段階におけるTH-POK及びRunx3発現の変化を定量的RTPCRにより評価した。正常胸腺に比して胸腺腫由来T細胞では、matureCD4T細胞分画の減少を反映するTH-POK発現の減少が観察された。一方でCD8系Lineage commitmentに関するKey分子と考えられるRunx3は正常であり、CD8分画の生育に障害がないことが示唆される結果となった。 [胸腺腫からのT細胞のexportについての検討] 胸腺腫内に健常者胸腺と同様に、血中への移行が可能な分画と考えられるCD62Lを発現するmatureCD4SPを検出した。
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