研究課題/領域番号 |
20591685
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
橋本 直哉 大阪大学, 医学系研究科, 准教授 (90315945)
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研究分担者 |
山田 恵 京都府立医科大学, 医学系研究科, 講師 (80315960)
吉峰 俊樹 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (00201046)
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キーワード | 3T-MRI / 拡散テンソル / マルチテンソル / トラクトグラフィー / 電気生理学的検証 |
研究概要 |
交付申請書に記載した事項に従い、以下のように研究を展開した。 1: 運動線維の検証:術中motor evoked potential(MEP)を使用し、ナビゲーションシステム上のmulti-tensor tractography(MT)画像において、それぞれの電気生理学的反応が得られた部位を記録し、解析した。MTとこれら電気生理学的モニタリングの関係性について、刺激部位からMTにおける神経線維までの距離と、刺激強度の間に相関性を見出した。統計学的に解析を行い、過去の報告と対比した。 2: 感覚線維と視覚線維の検証:ナビゲーション上のMT画像における視覚線維を、術中のSEPおよびVEPと比較検討した。この間、新たな検証法としてsubcortical SEP, VEPの開発を行った。Subcortical VEPでは5症例で視覚刺激:白質電位測定、白質刺激:皮質電位測定に成功し、新たな検証法として報告予定である。結果をもとに、Meyer's loopなどにおけるretinotopyとの関係性を解析した。 3: 言語関連線維の描出と検証:弓状束、下前頭後頭束、鈎状束などの言語関連線維について、主に言語関連領域の病変における手術患者で、MTによるこれら神経線維束の描出を行った。覚醒下手術において皮質および皮質下刺激を行い、MTによる言語関連線維の正確性の検証を行った。弓状束では、4mAの刺激強度でFT上の線維から5.7mmから11.7mmの幅をもって言語症状が出現した。刺激強度とそれらの距離について、明らかな相関は認めなかった。
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