研究分担者 |
永廣 信治 徳島大学, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 教授 (60145315)
宇野 昌明 徳島大学, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 准教授 (90232884)
松原 俊二 徳島大学, 医学部・歯学部附属病院, 講師 (60294675)
西 京子 徳島大学, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 講師 (60335817)
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研究概要 |
我々は中高年の女性に脳動脈瘤が多いことに着目し、雌ラットを用いて腎動脈結紮・生理食塩水経口投与(高血圧誘発)と一側頚動脈結紮(血流ストレス誘発)施行後に両側卵巣を摘出し、エストロゲン欠乏状態で脳動脈瘤を発生させる新しい動物モデルを開発した(J Neurosurg.2005;103:1046-51.)。この動物の脳動脈瘤において炎症性細胞の発現や炎症性変化を示ししている(J Neurosurg.2007,107:405-11)。そこで脳動脈瘤壁おいて血管内皮の間隙が拡大し、この間隙よりマクロファージが浸潤する可能性があることから、血管内皮細胞表面のタイトジャンクション蛋白の発現低下がその誘因になると考え、血管壁の退行性変化から動脈瘤形成にいたると想定し、タイトジャンクション蛋白発現変化やその分子学的機構について検討した。occludin,ZO-1、およびVE-cadherin, claudinなどの発現変化について脳動脈瘤誘発を行ったラット脳血管を用いて調べたところ、脳動脈瘤形成初期から免疫組織学的にoccludin,ZO-1発現が低下しており、電顕画像で拡大した間隙におけるマクロファージの接着を認めた。またタイトジャンクション蛋白の発規低下と相関してマクロファージの浸潤の増加を確認した。今後さらにこれらの蛋白発現変化とestrogenやestrogen receptorsの機能との関連性について解析する予定である。
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