研究課題
基盤研究(C)
ラット虚血脳中心部にマクロファージ様細胞が浸潤、集族し、その多くはanti-ionized calcium-binding adaptor molecule 1(Iba1)(マクロファージ/マイクログリアのマーカー)ならびにNG2コンドロイチン硫酸プロテオグリカン(オリゴデンドロサイト前駆細胞のマーカーで幹細胞に出現するとされる)が陽性であることから、我々はBrain Iba1+/NG2+Cells(BINCs)と名付けた。この細胞は、虚血後3日目より出現し7日目をピークとしており、増殖能が高かった。NG2の多様な作用から、神経保護的に働いている可能性を示した。次に、同じモデルへの虚血後2日目の5FU注入により、これらの細胞浸潤を抑制すると、生食注入群より虚血性壊死巣が拡大するが、Iba1+/NG2+細胞を虚血脳に5日目に直接注入することで、壊死範囲の縮小が得られることを示した。さらに、その機序として神経栄養因子の分泌による可能性があることを明らかにした。
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