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2010 年度 実績報告書

くも膜下出血後の脳血管攣縮における脂質過酸化とPAFアセチルヒドロラーゼの関与

研究課題

研究課題/領域番号 20591696
研究機関帝京大学

研究代表者

平島 豊  帝京大学, 薬学部, 教授 (30135016)

研究分担者 道志 勝  帝京大学, 薬学部, 助教 (30392385)
吉田 康一  独立行政法人産業技術総合研究所, 研究チーム長 (90358333)
キーワード脂質 / 酵素 / 脳血管攣縮 / くも膜下出血 / 脳神経疾患
研究概要

平成22年度にもくも膜下出血(SAH)患者の脳脊髄液(CSF)の血漿型PAF-acetylhydrolase(PAFAH)活性またPAFAHの代謝産物であるCSF中遊離8-iso-PGF2α(free 8-isoPs)、遊離ヒドロキシオクタデジエノイック酸(free HODE)や遊離ヒドロキシエイコサテトラ塩酸(free HETE)などの脂質過酸化物をGC-MSスペクトルを用いて測定した。症候性脳血管攣縮発生群(SVS+)と非発生群(SVS-)で発症後の時期による比較を行うと、SVSが発生するday0-4,day5-9でSVS-がSVS+にくらべてPAFAH活性、free8-isoPs、free HODE、free HETEが高かった。またPAFAH活性と各酸化物の相関は極めて良く、SAHにおいてはCSF中で酸化リン脂質の加水分解にPAFAHが関与し、酸化ストレスを源で断つことにより、脂質過酸化の末梢血管あるいは脳実質へのチェーンリアクションを防ぎ、そのことによる脳血管攣縮の予防に関与していることが証明された。PAFAHはCSF中のものはすべて血漿型であることがわかった。血漿型PAFAHの遺伝子型とSVSの関係を検討したが有意な相関は認めず、PAFAH活性の調節の機構はいまだ不明である。これまでの本件研究成果は国際的雑誌Neurosurgeryにすでに投稿済みである。さらに検討を進める予定である。

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公開日: 2012-07-19  

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