インドールアミン2,3ジオキシゲナーゼ(IDO)はトリプトファンの代謝酵素である。免疫抑制作用を持ち、腫瘍の免疫回避機構に関与している。本研究では、グリオーマ組織中のIDOの発現とその予後との関連性について検討した。グレードIIの星細胞腫に比べ、悪性度の高いグレードIVの膠芽腫では、IDOが高発現している例が多かった。予後との関連では、膠芽腫において、IDO低発現のものは、高発現のものに比べ、生存期間が延長していた。IDOの発現は悪性度の高いグリオーマに高発現しており、生命予後の悪化因子となっていた。
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