研究課題/領域番号 |
20591726
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研究機関 | 日本医科大学 |
研究代表者 |
吉田 大蔵 日本医科大学, 医学部, 准教授 (30210701)
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研究分担者 |
寺本 明 日本医科大学, 大学院・医学研究科, 教授 (50133070)
金 景成 日本医科大学, 医学部, 助教 (30339387)
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キーワード | 下垂体腺腫 / Gremlin / 細胞浸潤 / 血管新生 / SDF-1 / tissue microarray / cDNA microarray / siRNA |
研究概要 |
Gremlin(DRM/CKTSF1B1)はBone morphogenetic protein(BMP)のantagonistであり、胎生期の骨格(骨・軟骨)形成に関与することが知られている。近年このGremlinは肺癌、糖尿病性腎症において、血管新生(angiogenesis)を制御するという報告があるが、下垂体腺腫における機能は未だに検討されていない。今回我々は下垂体腺腫における血管新生(angiogenesis)への関与を検討したので報告する。ヒト下垂体腺腫組織を2重免疫染色によりCD34とGremlin(DRM/CKTSF1B1)の共存を比較検討した。また、Tissue microarray 61例を用いて内因性コントロールとしてβ-Actinとの発現比を統計解析を行った(GH-oma 23例、NF-oma 22例、PRL-oma 7例、ACTH-oma 5例、TSH-oma 4例)。下垂体腺腫細胞GH3でのGremlin subtypeの発現をreal-time RTPCRで検討し、発現の多い方にsiRNAでノックダウンした後、cDNA microarrayでangiogenesisのsignaling pathwayの制御を解析した。 CD34発現細胞の内でGremlinとの共存率は85-95%を占めていた。Tissue microarrayではCD34発現はGremlinの発現と有意な一次相関を示していた(p<0.005,R^2=0.4987)が、subtype、size、Knosp gradingとは有意な関連が見られなかった。GH3ではGreamlin-1 mRNAの発現は見られず、-2のみが発現していた。Micorrayの結果、tumor angiogenesisをregulateしていた。Gremhn-2は下垂体腺腫の血管新生をup-regulateしていると思われた。
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