研究課題/領域番号 |
20591734
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
小谷 善久 北海道大学, 北海道大学病院, 講師 (40312368)
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研究分担者 |
鐙 邦芳 北海道大学, 大学院・医学研究科, 教授 (00159419)
三浪 明男 北海道大学, 大学院・医学研究科, 教授 (20133738)
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キーワード | 人工椎間板 / 椎間板 / 生体材料 / 臨床治験 / 間葉系幹細胞 / 培養髄核細胞 / 三次元立体織物 |
研究概要 |
平成22年度は臨床治験開始が遅れている人工椎間板の臨床治験を開始する予定で準備を進めてきた。本治験は厚生労働省面談をすでに終了し、臨床治験開始許可をすでに得ているが、米国企業との調整に時間を要していた。米国Medtronics社は本人工椎間板を国際治験の候補材料としてFDA基準をクリアーする方向で生体外評価を行った。研究代表者自身も米国で数度の直接会議と必要な再評価試験の結果等につき同社と検討を進めてきた。治験前試験では、生体外試験、特に疲労試験のASTM基準が金属型または金属-ポリマー複合型の形状に設計されており、本人工椎間板のような全体に柔軟性のある材料では試験基準が存在しないことが問題であった。これを解決するための試験方法の提示を行ったが、これが採用されず、米国経済の悪化も重なり、同社との交渉は決裂した。 現在米国他社との最終交渉を行いつつ、大学内TRセンターと自主臨床研究について検討している。 椎間板移植細胞の選定と再生椎間板作成の基礎技術の確立においては、間葉系幹細胞やサイトカイン処理した培養髄核細胞を選定候補とし、これに部分的な線維輪組織構築を加えた。細胞移植の足場として生体内吸収性材料を特殊繊維化し、これを三次元立体織物形状に採型した。可動性と支持性の均衡を得るために、圧縮-引っ張り、捻り試験と疲労試験を行い、至的な繊維密度、配向比、繊維方向を検討し、調節を加えた。今後この三次元立体織物に生体外で細胞移植の上培養し、基剤への生着を試みる予定である。
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