研究課題/領域番号 |
20591737
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
阿久根 徹 東京大学, 医学部附属病院, 特任准教授 (60282662)
|
研究分担者 |
吉村 典子 東京大学, 医学部附属病院, 特任准教授 (60240355)
馬淵 昭彦 東京大学, 大学院・医学系研究科, 准教授 (80312312)
村木 重之 東京大学, 医学部附属病院, 特任助教 (40401070)
岡 敬之 東京大学, 医学部附属病院, 特任助教 (60401064)
|
キーワード | コンピュータ支援診断 / 画像解析 / 腰椎 / 整形外科学 |
研究概要 |
平成21年度は、主として腰椎X線自動測定システムの開発に取り組んだ。まずオリジナルの腰椎X線画像データから、腸管ガスや筋肉などのノイズを除去するフィルタリングシステムについて、前年度では脊椎の骨性要素とそれ以外の部分を位相検出し、位相パターンをもとにした逆位相フィルタの作成によりノイズ除去を可能とするプログラムを開発したが、本年度はこの処理で得られた腰椎骨性要素表示画像データを用いて、腰椎輪郭ベクトルの抽出と基準点の自動設定を行うプログラムの開発を行ってきた。骨および骨と閾値が異なる骨以外の部分をコンピュータが境界として認識することにより、輪郭線を抽出してベクトル化出来るようなアルゴリズムの作成、および、椎体前壁、後壁、上下の椎体終板の輪郭線ベクトルを描出できるプログラムの開発に取り組んだ。コンピュータアルゴリズムによる画像計測の基本は大きく、距離、領域面積、角度に分けられ、これらを単独ないしは組み合わせて計測をおこなうが、いずれの場合にも測定基準点が必要となる。そこで、この基準点を自動設定するため、抽出した輪郭線ベクトル情報をもとに、各ベクトルの交点情報を求め、それをもとにした基準点を設定するようにした。この基準点と輪郭線ベクトルの組み合わせ計算により、距離、角度、面積などの指標データを算出できるプログラムが作成することができる。具体的には、椎体前縁、後縁、上下の椎体終板などから抽出したベクトルによる輪郭線情報、交点情報をもとに、中点や補助線などを加えて計算することにより、腰椎関連指標(椎間板高、椎間板腔面積、すべり率、すべり角、椎体扁平率、前後径など)を自動計測できるプログラムとすることを目標に開発作業を継続している。
|