研究課題/領域番号 |
20591748
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
整形外科学
|
研究機関 | 東京医科大学 |
研究代表者 |
宮木 孝昌 東京医科大学, 医学部, 准教授 (20157598)
|
研究分担者 |
寺山 隼人 東京医科大学, 医学部, 助教 (00384983)
伊藤 正裕 東京医科大学, 医学部, 教授 (00232471)
内藤 宗和 東京医科大学, 医学部, 講師 (10384984)
平井 宗一 東京医科大学, 医学部, 助教 (70516054)
青田 洋一 横浜市立大学, 医学部, 准教授 (40363824)
|
研究期間 (年度) |
2008 – 2010
|
キーワード | 脊椎脊髄病学(側彎症・整形外科・解剖学・組織学・内分泌) |
研究概要 |
松果体摘出モデルは再現性が高く力学的負荷を変更せずに側彎を発生させ得るが、変形発生のメカニズムは明らかでない。今回、骨形態計測により松果体摘出が軟骨終板の内軟骨性骨化に与える影響を変形発生前の時点で検討した。メス雛(ブロイラー)をコントロール群と松果体摘出群の各5羽にわけ、松果体摘出術は孵化後3日目に施行した。生後3日目にテトラサイクリンを5日目と7日目にカルセインを投与し、9日目に屠殺した。Villaneuva染色した非脱灰標本を作製しT7椎体を正中矢状面で薄切し落射型蛍光顕微鏡で観察した。コントロール群の軟骨と骨の境界部では針状軟骨基質に骨芽細胞が侵入し一次骨梁の形成が観察されたが、松果体摘出群では骨芽細胞が肥大軟骨層を直接覆っていることが観察された。肥大軟骨層に占めるカルセイン標識領域はコントロール群で5.3%に対し、松果体摘出群では31.1%と有意に増大していた(P<0.01)。結果的に長軸方向の成長(longitudinal growth width)は松果体摘出群で有意に縮小した(98.9±32.4μm/day vs 45.8±5.5 μm/day,p<0.05)。骨芽細胞と破骨細胞のco-cultureによるin vitroの研究ではメラトニンが骨芽細胞と破骨細胞の両者を抑制することが示されている。我々が観察した松果体摘出における骨芽細胞による肥大軟骨層を覆ってしまう現象は破骨細胞による針状軟骨基質の貪食が亢進することに加えて骨芽細胞の機能亢進によるものと考えられる。その結果、肥大軟骨層の吸収が阻害されることが主たる成長終板の変化を考えられる。結論:松果体摘出により終板の内軟骨性骨化は障害される。
|