研究課題/領域番号 |
20591755
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研究機関 | 島根大学 |
研究代表者 |
内尾 祐司 島根大学, 医学部, 教授 (20223547)
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研究分担者 |
森 隆治 島根大学, プロジェクト研究推進機構, 准教授 (40263537)
中井 毅尚 島根大学, 総合理工学部, 准教授 (90314616)
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キーワード | 腱 / 外傷 / 癒着 / 大気圧プラズマ / 予防 / 線維芽細胞 / 酸素 / 窒素 |
研究概要 |
1.プテズマによる腱表面の活性基の変化. 日本白色家兎の下腿三頭筋腱および後脛骨筋腱の表面をin vitrでプラズマ処理した。プラズマ化させたガス種はアルゴンに窒素、酸素、アンモニアを加えた。期待した結果は、窒素プラズマや酸素プラズマによって活性基であるカルボキシル基やアミノ基が増えることであったが、再現性のある結果が得られなかった。腱表面にもともと存在する活性基が多いため、わずかな変化を検出できなかったと考えだ。そこで、対照実験としてシリコン表面を処理して、表面の窒素基が増えていることを確認した。つまり、本実験の処理条件で表面に酸素基が増えうることを確認した。 2.プラズマ処理腱の培養細胞に対する効果 日本白色家兎の後脛骨筋腱の表面をin vitroで酸素プラズマ処理し、その表面で線維芽細胞を培養した。しかし、腱表面が曲面であることと背景の遺残腱細胞によるノイズのために定量的評価が困難であった。そこで、腱とおなじI型コラーゲンから構成される骨を平坦に加工して、その表面で細胞培養した。期待する結果は培養細胞の活性が低下することであったが、長時聞処理(60-120秒)した場合には細胞増殖が促進され細胞面積が増加していた。そこで、プラズマ照射時間を短縮して、表面での細胞活性が低下する条件を検討した。 3.プラズマ処理腱の腱癒着防止に対する効果 日本白色家兎の後脛骨筋腱をin vivoでプラズマ処理した。in vitroそ細胞活性を高める条件であっても癒着は低下する傾向があった。これはプラズマ照射を受けた腱細胞自身の活性が低下していることを示唆していた。
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