研究概要 |
全身麻酔下に12週齢日本白色家兎の大腿骨および脛骨骨髄より骨髄液10mlを採取した.採取した骨髄液を10%FBSおよび抗生物質を添加したDMEM培地を用いて単層培養し,ディッシュに付着した細胞を骨髄間葉系幹細胞(MSC)として回収した. 回収したMSCを引き続き単層培養にて継代したのち軟骨分化誘導を行った.具体的には,MSCを3.0×10^5個/tubeの量で15mlサイズのエッペンチューブへ分注し,間葉系幹細胞軟骨分化培地DF-C(TMセルリサーチ社)を1ml/tube毎入れ,500G 5minで遠心をかけペレットを作成し,これを37℃,5%CO_2インキュベーター内で3週間ペレット培養を行った.培養3週間後のペレットに対してサフラニン0染色を行ったところ,良好な軟骨基質を認めた.また,PCRによりII型コラーゲン,アグリカンの発現を確認し,良好な軟骨分化能があることを確認した. 続いてB&D社Wnt5a精製蛋白をMSC培養液中に添加することにより,軟骨分化能に差を認めるか否か検討した.至適条件設定の基準として,添加するWnt5a精製蛋白量を100ng/ml,200ng/ml,時期(培養開始0日),期間(培養後5日)として,各マーカー(Type II collagen,Type I collagen,Sox-9,β-catenin)の変化をWestern blot,Alcian blue染色RT-PCRにより評価中である.
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