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2010 年度 実績報告書

多血小板血漿を用いた細胞増殖因子の標的治療による骨再生

研究課題

研究課題/領域番号 20591759
研究機関広島大学

研究代表者

下瀬 省二  広島大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 准教授 (30304439)

研究分担者 久保 忠彦  広島大学, 病院, 講師 (70397959)
松尾 俊宏  広島大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 寄附講座助教 (90397977)
越智 光夫  広島大学, 病院, 教授 (70177244)
キーワード磁性体リポソーム / 多血小板血漿 / 人工骨 / 細胞増殖因子 / 骨再生
研究概要

研究の目的:リポソームを担体として、細胞増殖因子を多く含む多血小板血漿(platelet rich plasma : PRP)を人工骨に集積させ、大きな骨欠損に対する骨の再生誘導を行うことである。
研究の成果
1.PRP封入磁性体リポソームの作製-逆相蒸発法により、Phosphatidylcholine(PC)とコレステロールでリン脂質膜を作製し、多血小板血漿溶液およびマグネタイト顆粒を封入することで多血小板血漿(PRP)封入磁性体リポソームを作製した。
2.骨欠損ラットの作製-10週齢雄Wisterラットの大腿骨骨幹部に5mmの骨欠損を作製し、1.2mm Kirschner-wireを髄内釘として挿入、近位骨片と遠位骨片を架橋固定し骨欠損ラットを作製した。作製した骨欠損ラットは無治療の場合、架橋形成が見られないことを確認した。
3.治療群-治療群として以下の3群を作製した。骨欠損部に1)人工骨充填、2)人工骨充填およびPRP局注、3)人工骨およびPRP封入磁性体リポソーム局注(外磁場併用)。人工骨は中心に直径1.2mmの貫通孔のある円柱状の多孔性連通孔ハイドロキシアパタイトを使用し、骨欠損部に挿入した。まず、人工骨充填単独群と人工骨にPRPを局注した群で骨の再生を比較検討した。さらに、人工骨充填にPRP局所投与群と人工骨充填およびPRP封入磁性体リポソームの局所投与に外磁場で磁力を60分間作用させる群とで骨の再生を比較検討し、外磁場による標的治療の効果を検討中である。
4.骨再生の評価-1)単純X線学的評価として治療後3、6、9週間でX線を撮影し、骨形成を評価した。2)組織学的には、治療9週後にトルイジンブルーで染色し、骨形成を評価する。3)力学的評価には、トルク計測器で力学的強度を評価する。
人工骨とPRP局注群では人工骨単独群に比べX線、組織学的に良好な骨形成を認めた。人工骨とPRP局注群では骨形成は術後6週より見られる傾向があった。組織学的評価では人工骨とPRP局注群で人工骨表面に骨形成を認めた。磁性体リポソーム局注群に関しては現在、研究中である。

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公開日: 2012-07-19  

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