研究概要 |
靱帯張力を計測するために,6軸力センサのキャリブレーションにおいて,靱帯張力作用位置近辺で精度が高まるような方法に改良した.これにより,張力作用位置付近での荷重位置解析誤差を,10mm程度から1mm程度に減少させた.ロボットシステムにより複合荷重を膝関節に負荷し,その際の6軸力センサの出力を記録した.その後,大腿骨の前十字靭帯付着部近辺の形状を医用CTで計測し,先に求めた靭帯張力作用線と,CTによる靭帯付着部形状の交点を十字靭帯の張力作用点と判断した.その結果,屈曲位において脛骨に前方力が作用する際,前十字靱帯の前内側部に荷重作用位置があることが分かった.これは,別途行われた前十字靱帯張力分布の実験結果に一致するものであった.
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