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2008 年度 実績報告書

ヒト軟骨系腫瘍におけるGABAシステムを用いた新たな鑑別診断法と治療法の確立

研究課題

研究課題/領域番号 20591768
研究機関大阪医科大学

研究代表者

神原 清人  大阪医科大学, 医学部, 助教 (40298758)

研究分担者 渡辺 正仁  大阪医科大学, 医学部, 准教授 (70084902)
相馬 義郎  慶應義塾大学, 医学部, 准教授 (60268183)
植田 直樹  大阪医科大学, 医学部, 助教 (70298751)
森 禎章  大阪医科大学, 医学部, 講師 (70268192)
キーワード軟骨肉腫 / GABA / GABA受容体 / アポトーシス / OUMS-27
研究概要

<新たな鑑別診断法の確立>手術治療時に切除されたヒト軟骨系腫瘍組織(内軟骨腫、骨軟骨腫、軟骨肉腫)と関節軟骨に対してはGADの発現を、さらにヒト軟骨肉腫の細胞株OUMS-27(未分化型)に関してはGABA_A受容体サブユニット(α1-6, β1-3, γ1-3, δ, π, θ, ε)、GABA_B受容体R1,R2サブユニットの発現をRT-PCRを用いて調べ、さらにGABAを含めた蛍光免疫染色を行った。【結果と考察】ヒト軟骨系腫瘍のうち軟骨肉腫のみにGADの発現を認めた。さらにその細胞株であるOUMS-27ではGABA_A受容体α1, 2, 3, 5, β1-3, γ1-3, δ, θ, εサブユニットおよびGABA_B受容体R1,R2サブユニットのmRNA発現を認めた。蛍光免疫染色ではOUMS-27にGABA_AおよびGABA_B受容体の免疫陽性反応が認められた。このことから従来の使用されてきたS-100の特殊免疫染色と比較すると明らかに特異性があり、ヒト軟骨系腫瘍の良性と悪性の鑑別診断にGABAシステムが応用できると思われた。
<新たな治療法の確立>OUMS-27にGABAとGABA受容体のアゴニストアンタゴニスを添加し,その増殖効果についてBrdU法とMTT法を用いて調べた。【結果および考察】GABA、ムシモール(GABA_A受容体のアゴニスト)及びバクロフェン(GABA_B受容体のアゴニスト)の添加でOUMS-27細胞の増殖がみられた。またその効果はGABA受容体アンタゴニスト(ビククリンとCGP)添加にて抑制された。DNAの断片化部位をFITC-dUTPで標識し、FACSにて解析したところGABA_B受容体アンタゴニスト(CGP)によりアポトーシスが誘導されていることが確認できた。このことからヒト軟骨肉腫細胞の増殖過程においてGABAシステムの関与が示唆された。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2009 2008

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] ヒト軟骨系腫瘍におけるGABAシステムの関与2009

    • 著者名/発表者名
      神原清人
    • 学会等名
      第114回日本解剖学会総会
    • 発表場所
      岡山市
    • 年月日
      2009-03-29
  • [学会発表] ヒト軟骨系腫瘍におけるガンマアミノ酪酸(GABA)システムの存在2008

    • 著者名/発表者名
      柳川哲司、神原清人
    • 学会等名
      第41回日本整形外科学会骨軟部腫瘍学術集会
    • 発表場所
      浜松市
    • 年月日
      2008-07-18

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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