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2008 年度 実績報告書

酸素分圧の骨組織への影響とそのメカニズムの解明

研究課題

研究課題/領域番号 20591777
研究機関大阪大学

研究代表者

南平 昭豪  大阪大学, 医学系研究科, 助教 (70464245)

研究分担者 橋本 淳  大阪大学, 医学系研究科, 准教授 (40237938)
名井 陽  大阪大学, 医学部付属病院, 准教授 (10263261)
吉川 秀樹  大阪大学, 医学系研究科, 教授 (60191558)
キーワード破骨細胞 / 高酸素濃度 / 酸化ストレス / M-CSF / 生存
研究概要

骨組織における酸素濃度の与える影響を研究しているが、平成20年度は高酸素濃度化での破骨細胞形成、生存について実験した。組織学的には、関節リウマチ患者の関節破壊部位の骨界面の滑膜組織では、血管増生が見られ、その部位に一致して破骨細胞の集積が見られる。ヒトCD14陽性細胞を用いた破骨細胞形成実験において、通常酸素濃度(20%)と高酸素濃度(40%)の影響下で比較検討した。RANKL、M-CSFを添加するCD14細胞単培養系では2群問に差は認めなかったが、CD14細胞と骨芽細胞様細胞であるSaOS4/3細胞との共培養系において、高酸素濃度下では破骨細胞形成は20%酸素濃度下に対し少し遅れるものの、6週間経過しても生存し続けた。破骨細胞分化関連の遺伝子をRT-PCR法で検討したところ、CD14細胞側はRANK,DC-STAMP,BCL2,Bimには差を認めなかったが、M-CSFレセプターであるc-fmsが上昇していた。SaOS4/3細胞側はRANKL.OPGに差は認めなかったが、M-CSF発現が高酸素濃度下で著明に上昇していた。これは、培養上清のウエスタンブロッティングでも確認された。この現象は、M-CSF中和抗体を培養早期に添加することにより、ほぼ完全にブロックされた。また、組織学的にM-CSF陽性を示す細胞の存在する部位と、TRAP陽性破骨細胞の存在する部位が一致し、その部位に酸化ストレス代謝産物(reactive oxygen species:ROS)の発現が高いことも確認した。よって、局所の高酸素濃度環境は破骨細胞生存を助長する因子であることが分かった。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2009

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] High oxygen tension prolongs the survival of osteoclastprecursors via macrophage colony-stimulating factor.2009

    • 著者名/発表者名
      Yamasaki N, Tsuboi H, Hirao M, Nampei A, Yoshikawa H, Hashimoto J
    • 雑誌名

      BONE 44

      ページ: 71-79

    • 査読あり

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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