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2010 年度 実績報告書

人工股関節置換術インピンジメント関連合併症防止のための四次元シミュレーション研究

研究課題

研究課題/領域番号 20591795
研究機関独立行政法人 独立行政法人国立病院機構大阪医療センター

研究代表者

三木 秀宣  独立行政法人国立病院機構大阪医療センター(臨床研究センター), 臨床研究部, 研究員 (10335391)

キーワード人工股関節 / インピンジメント / 合併症 / シミュレーション / コンピュータ支援外科
研究概要

リアルタイム四次元動作解析システムを用い、立位、臥位、歩行のほか、大きな股関節運動を伴うインピンジメントのリスクを含むしゃがみこみ(Squatting)、椅子での起座動作、正座動作、立位での股関節伸展外旋動作などの動作について解析し、日常動作で必要となる可動域の設定として,われわれが過去に報告した術中ナビゲーションを用いて測定した臥位骨盤を基準(PFPP)とした患者股関節可動域で十分である可能性が高いことを確認し、とくに骨盤後傾患者では可動域が伸展側にシフトするもののこの可動域からは逸脱しないことが判明した。これらの必要可動域のもとに人工関節パーツの至適設置角度に関するシミュレーションを行い、インピンジメントを防止するためにはかなり狭い許容範囲内に設置する必要があることが確認された。
これらの許容範囲に従来のマニュアル手術で設置可能かどうかについて従来手術とナビゲーション手術でのカップ設置精度を比較し、マニュアル手術ではカップ設置精度が悪く、インピンジメントを防ぐためにはナビゲーション等の補助的手段が必要であることを報告した。
さらに近年使用可能となった大径骨頭ではこの許容範囲が広くなる傾向がありとくにメタルオンメタルカップでは非常に広くなることを示した。しかしながら、近年インピンジメント防止の観点以外に急峻なカップ外転角設置によるメタルイオン関連合併症が報告されており、その使用については否定的な意見が多くなっている。したがって広く使用されているメタルオンポリエチレン、セラミックオンポリエチレン、セラミックオンセラミックの機種においては、現行の大径骨頭を使用したとしても、カップ設置の許容範囲は従来のマニュアル手術では実現不可能であり、やはりナビゲーション手術の必要性が再確認された。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2011 2010

すべて 雑誌論文 (3件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] 同じ三次元術前計画を用い行ったCT-basedナビゲーション使用、非使用THAでの術後アライメント比較2010

    • 著者名/発表者名
      三木秀宣, 許太如, 西原俊作, 菅野伸彦
    • 雑誌名

      Hip Joint

      巻: 36 ページ: 144-146

  • [雑誌論文] 人工股関節におけるソケット設置角を科学する 可動域シミュレーションからみた過小過大大腿骨前捻症例に対する大径骨頭インプラントの有用性2010

    • 著者名/発表者名
      三木秀宣, 田村理, 許太如, 濱田英敏, 菅野伸彦
    • 雑誌名

      日本人工関節学会誌

      巻: 40 ページ: 16-17

  • [雑誌論文] 大腿骨過大前捻、過小前捻の股関節に対する人工股関節全置換術における大骨頭径インプラントの有用性2010

    • 著者名/発表者名
      田村理, 濱田英敏, 三木秀宣, 菅野伸彦
    • 雑誌名

      Hip Joint

      巻: 36 ページ: 306-309

  • [学会発表] 4次元動作解析を用いた人工股関節置換術における骨盤傾斜の検討2011

    • 著者名/発表者名
      田村理、三木秀宣
    • 学会等名
      第41回日本人工関節学会
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      20110200
  • [学会発表] THAにおけるCT-basedナビゲーションのインプラント設置精度の検討2010

    • 著者名/発表者名
      三木秀宣
    • 学会等名
      第37回日本股関節学会
    • 発表場所
      博多
    • 年月日
      20101000
  • [学会発表] THAにおけるCT-basedナビゲーションの設置精度の検討2010

    • 著者名/発表者名
      三木秀宣
    • 学会等名
      第4回日本CAOS研究会
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      20100400

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公開日: 2012-07-19  

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