ウエーブレット解析法を用いて、全身麻酔下のバイコヒーレンスのスペクトラムを算出した。セボフルラン濃度を1%から3%に変化させた時、脳波信号の2秒間のエポックから、ウエーブレットバイコヒーレンスを持続的に算出し、従来からのバイコヒーレンス解析法を用いたバイコヒーレンスのプロットと比較検討した。その結果、α、δ-θ帯域におけるバイコヒーレンスのピークが検出でき、それらのピークは従来のバイコヒーレンス法により算出されたピークとおおよそ一致していた。これら短時間の脳波信号からウエーブレットバイコヒーレンスの算出が可能であり、このことは、非定常の過渡的な信号からもバイコヒーレンスの算出が可能であることを示唆する。
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