研究概要 |
(1)脳虚血時の脳内での経時的なHIF2αおよびInt6の発現の分布、局在の解析 第8-10週令の雄性Wister rat両側総頚動脈結紮及び脱血による前脳虚血モデルにて脳虚血後に脳の凍結切片(25μm)を作製し、HIF2αおよびInt6の抗体を用いた免疫組織化学的解析を施行し、脳における両因子の発現や分布の相違を比較したが、作製した抗体のバックグランドが強く、GFAPやNeuにて二重染色を行った際にも、HIF2αおよびInt6の局在が明らかとならず再度、抗体を作成して実験をし直す必要性があるとの結果となった。 (2)Int6-siRNA投与による脳保護効果、海馬での経時的なHIF2αおよびInt6の発現の分布、局在と血管新生の解析 前脳虚血モデルによる実験を行う前に、ラット凍結損傷モデルをまず用いてInt6-siRNAの脳保護効果を解析した。ドライアイスを大脳皮質に1分間圧着してから虚血1時間後に外頚動脈からInt6-siRNA発現ベクター(Int6-siRNA導入群)とネガティブコントロールベクター(NC導入群)を50,100,200μg投与群の3群に分けて(各群どちらも3匹ずつ)注入し、脳梗塞巣に対しての縮小作用あるいは毒性について虚血7日後に病理組織的解析を行った。Int6-siRNAはすべての濃度において脳梗塞縮小効果を示した。また、Int6-siRNAの脳内での分布は凍結損傷を作成した周囲に主に広がっていた。
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