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2010 年度 実績報告書

心血管系における過大侵襲に対するストレス応答の分子基盤の解析

研究課題

研究課題/領域番号 20591825
研究機関岐阜大学

研究代表者

赤松 繁  岐阜大学, 医学系研究科, 非常勤講師 (20167828)

研究分担者 小澤 修  岐阜大学, 医学系研究科, 教授 (90225417)
キーワード心血管 / 血栓 / 血小板
研究概要

外的環境変化に対し生体は迅速に応答・適応し、そのホメオスターシスを維持する。これら環境要因の変化に対する生体の応答反応をストレス応答と呼んでいるが、ストレス応答の際、組織・細胞レベルで誘導される一連の蛋白質が誘導されることが知られ、これをheat shock proten(HSP)あるいはストレス蛋白質と総称している。HSPはその分子量によって、高分子量HSPと低分子量HSPの2つのグループに分けられている。HSP27は低分子量HSPファミリーの一員であり、血管平滑筋および血小板を含む種々の組織に存在することが報告されている。しかしHSP27の生理的および病態における役割の詳細は未だ明らかとされていない。
血小板は血管が損傷を受けると速やかに粘着・凝集反応を起こし、この結果、血栓が形成され血管損傷部位が塞がれる。この生理的な止血機構において血小板が中心的な役割を担っていることは周知のことである。一方、種々の病態において病的な血栓形成がその発症のトリガーであると考えられており、この病的血栓形成においても血小板が重要な役割を果たしていると推測されている。しかし、その病的血栓形成の機序の詳細は未だ明らかではない。
今回、フィブリン活性化抑制物質であるアンチトロンビンIII(AT-III)の血小板に対する作用機序を血小板活性化物質であるコラーゲン刺激との関連において検討した。その結果、AT-IIIはコラーゲンによる血小板凝集能を抑制し、その作用機序としてp44/p42 MAP kinaseを介したHSP27のリン酸化を抑制し、コラーゲン刺激によるplatelet-derived growth factor-ABの顆粒分泌とsoluble CD40 ligandの遊離を抑制することを明らかとした。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2010

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件)

  • [雑誌論文] Antithrombin III reduces collagen-stimulated granule secretion of PDGF-AB and the release of soluble CD40 ligand from human platelets.2010

    • 著者名/発表者名
      Doi T, Tokuda H, et al.
    • 雑誌名

      Int.J.Mol.Med.

      巻: 26 ページ: 387-392

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Thromboxane A_2 promotes soluble CD40 ligand release from human platelets.2010

    • 著者名/発表者名
      Enomoto Y, Tokuda H, et al
    • 雑誌名

      Atherosclerosis

      巻: 209 ページ: 415-421

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Mechanism of collagen-induced release of 5-HT, PDGF-AB and sCD40L from human platelets : role of HSP27 phosphorylation via p44/p42 MAPK.2010

    • 著者名/発表者名
      Kato H, Tokuda H, et al.
    • 雑誌名

      Thromb.Res.

      巻: 126 ページ: 39-43

    • 査読あり

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公開日: 2012-07-19  

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