• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2010 年度 実績報告書

Dセリンとモルヒネ鎮痛耐性形成との関連に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 20591843
研究機関東海大学

研究代表者

伊藤 健二  東海大学, 医学部, 講師 (10317779)

研究分担者 吉川 正信  東海大学, 医学部, 講師 (90276791)
キーワードモルヒネ / 麻薬 / ケタミン / Dセリン / セリンラセマーゼ / Dアミノ酸酸化酵素
研究概要

モルヒネと同様に麻薬に指定されている乖離性麻酔薬のケタミンを慢性投与しラット脳内においてDセリン量、Dセリン関連タンパク質量、およびそれらの遺伝子発現変化について解析し、ケタミン繰り返し投与(慢性投与)による精神症状の発現と内在性Dセリンとの関連性を明らかにする目的で、ケタミンを慢性投与し、脳内のDセリン合成酵素のセリンラセマーゼ(serine racemase)と同分解酵素のDアミノ酸酸化酵素(D-amino acid oxidase)のmRNA量、タンパク質量、およびDセリン量がどのように変化するかについて解析した。
50mg/kg/dayケタミンを14日間慢性投与し、常同行動の増加(Turning, Waeving, Headbobingの各回数が増加)し、自発運動量が増加するといった統合失調症様の異常行動が認められた。異常行動が観察されたラットにケタミンを最終投与してから2時間後に断頭し、線条体、海馬、大脳皮質、間脳、中脳、橋・延髄、小脳をサンプリングし以下の実験に供試した。その結果、セリンラセマーゼmRNA量が線条体、海馬、大脳皮質、間脳において減少した。また、Dアミノ酸酸化酵素mRNA量が中脳において増加した。これらのmRNA量発現変化はDセリンを脳内で減少させる方向に進むことを示唆した。これらの結果は、ケタミン慢性投与により生じる統合失調症様の症状の発現に脳内Dセリンの減少が寄与することが考えられた。今後は、脳内Dセリン量の測定を行う予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2010

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] Subchronic administration of Ketamine decreases the mRNA expression of serine racemase in rat brain2010

    • 著者名/発表者名
      M.Watanabe, M.Yoshikawa, K.Takeyama, et al
    • 雑誌名

      Tokai Journal of Experimental and Clinical Medicine

      巻: 35 ページ: 137-143

    • 査読あり

URL: 

公開日: 2012-07-19  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi