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2010 年度 実績報告書

ナノパーティクルBCGによる副作用のない膀注療法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 20591848
研究機関弘前大学

研究代表者

盛 和行  弘前大学, 大学院・医学研究科, 助教 (40266903)

研究分担者 大山 力  弘前大学, 大学院・医学研究科, 教授 (80282135)
キーワードBCG / ナノパーティクルBCG / 膀胱癌 / 直接効果
研究概要

非浸潤性膀胱癌に対するBCG療法は有効な治療法であるが、BCG生菌感染に由来する副作用の存在が依然残存している。申請者はBCGを物理的に破壊し菌体成分とすることにより、効果は生菌と同等で副作用の少ない新たなBCGをつくることを目指してきた。本研究ではこのナノパーティクルBCGという新たな治療薬の有効性を広汎に実証することを目的とする。
これまでの検討からナノパーティクルBCGはBCG生菌が無効なKK47C2GnT細胞、浸潤性膀胱癌由来のBOY細胞、前立腺癌由来のPC-3細胞に対して直接効果を示すことが明らかとなっている。
平成22年度は、さらに多様な細胞株で検討を行った。まず、正常細胞への影響を検討するため、正常繊維芽細胞NHDFを用いて検討したところ、NHDFの増殖には影響しないことが明らかとなり、安全であることが示唆された。BCG生菌無効の細胞株を検索したところ、腎癌由来のACHN細胞もBCG生菌が無効であることが明らかとなった。しかし、ACHN細胞はナノパーティクルBCGも効果を示さないことも明らかとなった。ナノパーティクルBCGの調製条件(温度、超音波処理による分散等)の検討を行ったが、効果は示されなかった。さらに、ナノパーティクルBCGからさらに精製した成分であるLM(リポマンナン)等で検討を行ったが、効果は示されなかった。
ナノパーティクルBCGの正常細胞への安全性が示されたが、反面必ずしも全ての腫瘍細胞に対して効果を有するわけではないという問題点も明らかとなった。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2010

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 治療膀胱内注入療法BCG2010

    • 著者名/発表者名
      盛和行、大山力
    • 雑誌名

      日本臨床

      巻: 68(Suppl 4) ページ: 323-326

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 膀胱癌における尿テロメラーゼ活性簡易測定法の有用性2010

    • 著者名/発表者名
      岩渕郁哉、盛和行, 他
    • 雑誌名

      泌尿器科紀要

      巻: 56 ページ: 551-557

    • 査読あり
  • [学会発表] 日本株とコンノート株で異なる膀胱癌細胞株KK47に対するBCGの直接効果の作用機序2010

    • 著者名/発表者名
      盛和行, 他
    • 学会等名
      第98回日本泌尿器科学会総会
    • 発表場所
      盛岡(岩手県)
    • 年月日
      20100427-20100430

URL: 

公開日: 2013-06-26  

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