研究課題/領域番号 |
20591855
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
吉村 耕治 京都大学, 医学研究科, 講師 (40397542)
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研究分担者 |
小川 修 京都大学, 医学研究科, 教授 (90260611)
兼松 明弘 京都大学, 医学研究科, 講師 (90437202)
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キーワード | Rap1 / 前立腺癌 / Spa-1 / 転移 / ECM |
研究概要 |
SPA-1はRas familyであるsmall G protein Rap1のGTPaseを負に調節する蛋白をコードする遺伝子である。我々はヒト前立腺癌において解析を行ったところ転移性前立腺癌組織においてその発現の上昇を認め、SPA-1遺伝子を過剰発現させたヒト前立腺癌細胞株では転移能ゐ亢進を、また同遺伝子をRNA阻害すると転移能の低下を認めた。現在、SPA-1蛋白薬現の制御やSPA-1/Rap1を介した転移機序の解明を目指し研究を進めている。 H20年度は主にSPA-1タンパクの発現制御機構の解明を行った。 H21年度は主にSPA-1タンパクの転移制御機構の解明を行った。Brd4は染色体結合因子のひとつであるが、Spa-1を結合するとSpa-1のRapGAP活性を増強することが知られている。今回、免疫染色の結果から、過剰量のSpa-1によりBrd4の局在が細胞質に偏ることを認めた。また、Brd4により転移に関係するECM関連遺伝子の発現が変化するとの報告があつたため、ECM関連遺伝子を対象としたPCRarrayを行ったところ、SPA-1導入により数多くのECM関連遣伝子が変化することが確認できた。 Spa-1がRap1シグナルの不活化による接着機能低下とBrd4の局在変化によるECM遺伝子群の発現変化によって、複合的にmetastasis亢進に寄与しているということが示唆された。今後Spa-1とBrd4の関係をより詳細に検討する予定である。
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