研究課題
(1)上部尿路上皮癌の腫瘍抗原遺伝子MPHOSP1およびDEPDC1の発現検討腎盂尿管癌症例に対して腎尿管摘除術により得られた病理標本のパラフィンブロックより未染色スライドを作成し、腫瘍組織内のMPHOSP1およびDEPDC1遺伝子の発現を免疫染色で検討した。30例の検体を用いた結果、MHOSP1遺伝子は22例で発現を認めた。一方、DEPC1遺伝子は28例で発現を認めた。両遺伝子は臨床因子であるstageおよびgradeに非依存性に恒常的に発現していた。(2)進行性上部尿路上皮癌症例に対するHLA-A24拘束性MPHおよびDEPエピトープペプチドワクチン療法(医師主導型臨床試験)標準化学療法といった既存治療に抵抗性を示す進行性症例のうち、HLA-A2402を有し、腫瘍組織中でMPHまたはDEPの発現を認めた症例に対して新規ペプチドワクチン療法を開始した。現在まで8例に対してワクチン投与を行い、認容性は十分確保され、2コース後のRECIST評価で2例にSDを認めている。また、術後アジュバント療法としてペプチドワクチン療法の有効性を評価するため、腎盂尿管癌症例の病理結果、pT3以上またはリンパ節転移陽性例に対して再発予防の観点から、ワクチン療法を行う。
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