研究概要 |
In vivoでのDHMEQ,CPT-11併用による抗腫瘍効果増強 生後6~8週齢のオスBALB/cヌードマウス(nu/nu)を使用した。ケージに5匹のヌードマウスを収容し、オートクレープ滅菌を施した飼料と水を与え、1日2回ヌードマウスの状態を観察した。なお動物実験は,慶應義塾大学医学部動物実験ガイドラインを遵守して施行した。KUI9-19細胞を(1x10^6個無血清培地100μl)を、21G注射針にてマウスの背部皮下に移植した。腫瘍直径が約5mm程度となったところで無作為に4グループに分類し、連日、治療を開始した。治療群は、コントロール群(治療群と等量のDMSOを含む無血清培地を腹腔内投与)、2mg/kg/マウスのDHMEQ、33mg/kg/マウスのCPT-11、DHMEQ+CPT-11併用治療群とした。治療を開始した日を第0日目とし、腫瘍の長径と短径をスライディングキャリパーで測定した。腫瘍重量は推定腫瘍重量(W)=0.52x(a x b^2)[a:長径(cm),b:短径(cm)]の公式より算出した。 25日目の腫瘍体積はコントロール群で2675±238cm^3、2mg/kg/マウスのDHMEQ治療群で1962±202cm^3、33mg/kg/マウスのCPT-11治療群で821±82cm^3、DHMEQ+CPT-11併用治療群で374±73cm^3であった。DHMEQ+CPT-11併用治療群の腫瘍体積はDHMEQ単独治療群、CPT-11単独治療群の腫瘍体積に比べて有意に減少していた。以上より、in vivoにおいてDHMEQ+CPT-11併用治療はKU19-19膀胱腫瘍モデルにおいて単剤の治療より有意に抗腫瘍効果を認めた。
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