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2010 年度 実績報告書

間質性膀胱炎の遺伝子発現解析とバイオマーカーの検討

研究課題

研究課題/領域番号 20591876
研究機関信州大学

研究代表者

西沢 理  信州大学, 医学部, 教授 (60091815)

研究分担者 田辺 智明  信州大学, 医学部・附属病院, 助教 (30293525)
今村 哲也  信州大学, 医学部, 研究員 (00467143)
キーワード間質性膀胱炎 / 遺伝子発現 / バイオマーカー
研究概要

同意を得られた潰瘍性間質性膀胱炎患者13名を対象として膀胱膀胱生検組織を用いて免疫組織学的検討を行った。膀胱生検組織を4%パラフォルムアルデヒド・4%スクロースリン酸緩衝液に浸漬し,4℃で一晩浸漬固定した。その固定した組織をパラフィン包埋し,厚さ3μmの薄切組織標本を作製した。組織標本に対して,脱パラフィン処理,抗体賦活化,ブロッキングを行った。この膀胱粘膜組織にIP10抗体(Santa Cruz Biotechnology,Inc.,rabbit polyclonal,FL-98)を一次抗体とし,4℃で一晩,抗体反応を行った。引き続き,Donkey anti-rabbit Alexa Fluor 594(Molecular Probes)を二次抗体として,4℃で1時間,抗体反応を行った。DAPIによる核染色を行い,組織標本を封入した。続いいて,蛍光顕微鏡下観察を行い,IP10陽性部位を確認し,その発現の局在部位について検討した。また,5観察視野(400倍レンズ)からCXCL10陽性部位の表面面積を画像解析ソフトにより解析した。免疫組織学解析において,間質膀胱炎患者の膀胱上皮には,IP10抗体に陽性な細胞の存在が確認された。さらに,IP10発現の局在部位は,尿路上皮細胞内および粘膜下層と確認された。
さらに,潰瘍性間質性膀胱炎患者13名と対照群8名の尿を用いて,ELISA(酵素結合吸着法:RayBio^【○!R】 Human IP-10 ELISA Kit)により尿中IP10濃度の定量を行った。潰瘍群の尿中に含まれるIP10濃度は対照群と比較して有意に高値を示した。以上の結果から,膀胱組織でのCXCL10 mRNA発現,あるいは蛋白レベルでのIP10発現および尿中IP10濃度増加は間質性膀胱炎の診断のバイオマーカーとして有用であると考えられた。

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公開日: 2012-07-19  

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