研究課題
Kit陽性間質細胞情報伝達機構を解明するために、Kit mutant ratを用いて以下の実験を行った。12週齢のKit mutant mouse(WsRCWs/Ws)とwild type(WsRC+/+)において、まずc-kitのmRNAの検出を行った。次に膀胱の電子顕微鏡解析と、サイクロフォスファミドとプロタミン投与によって過活動膀胱の状態を作成し、膀胱内圧測定を行った。野生型ラットではc-kitのmRNAが見られたが、変異ラットでは認められなかった。電子顕微鏡による観察ではinterstitial cells of Cajal(ICC)-like cellsはいずれのタイプも同様に認められた。化学的に過活動膀胱を誘発したところ、膀胱内圧測定で野生型は排尿回数、非排尿膀胱収縮回数の増加を認めたが、変異ラットではその変化は認められなかった。以上からKit陽性間質細胞は細胞間情報伝達の経路として、また神経筋伝達の介在細胞として働いており、過活動膀胱の病態では尿路上皮から求心性知覚神経へのシグナル伝達に関与している可能性が考えられた。
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