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2010 年度 実績報告書

前立腺平滑筋細胞でのカルシウムイオン情報伝達解析を利用した治療システムの確立

研究課題

研究課題/領域番号 20591888
研究機関岩手医科大学

研究代表者

松浦 誠  岩手医科大学, 薬学部, 講師 (00405846)

研究分担者 齋野 朝幸  岩手医科大学, 医学部, 准教授 (40305991)
佐藤 洋一  岩手医科大学, 医学部, 教授 (40118253)
キーワード細胞内カルシウム変動 / リアルタイム共焦点レーザー顕微鏡 / ノルアドレナリン / α1受容体 / 加齢
研究概要

前立腺平滑筋細胞における細胞内伝達系の相関を明らかにするため、ゴールデンハムスターを用いて加齢に伴うα受容体およびプリン受容体における細胞内カルシウム濃度([Ca^<2+>]_1)[Ca^<2+>]_1上昇機序を検討した。表記の研究に関する研究成果はまだ論文発表に至っていないが、現在までに完了したことを列挙すると、
1. 前立腺平滑筋細胞の標本周囲を、ノルアドレナリン(NAd)、ATP及び各種試薬を用いて灌流し、収縮機構の違いについてリアルタイム共焦点レーザー顕微鏡(ニコンRCM/Ab)を用いて検討した。NAdもしくはATP刺激によって前立腺平滑筋細胞の[Ca^<2+>]_1変動を認めた。この[Ca^<2+>]_1上昇のパターンは両者で異なっており、腿Ad刺激では一過性の[Ca^<2+>]_1上昇を認めたのに対し、ATP刺激では[Ca^<2+>]_1の律動的変動を認めた。細胞外Ca^<2+>がない条件下では、NAd誘発性の[Ca^<2+>]_1上昇は部分的に抑制されたのに対し,ATP勝発性の[Ca^<2+>]_1上昇は完全に阻害された。
2. 前立腺肥大のモデルとして50週齢と100週齢経過したゴールデンハムスターを用いて上記と同様に実験し比較検討した。
NAd刺激によって双方とも前立腺平滑筋細胞の[Ca211変動を認めた。その上昇反応は50週齢よりも100週齢の方が強い傾向があった。ATP刺激については双方で差異を認めなかった。反応パターンの解析より細胞外からのカルシウム流入により、前立腺平滑筋細胞の収縮が明らかとなった。
3. 100週齢経過したゴールデンハムスターを用いた楳本での蛍光免疫組織化学法によりα1受容体の局在について検討した。50週齢同様に基底膜部分においては発現が認められたが、平滑筋細胞においてははっきりとした受容体の局在は認められなかった。
このことから加齢に伴いα受容体における感受性が高まることは示唆されるが、前立腺肥大と関係があると考えられる平滑筋細胞にα受容体が存在するかどうかははっきりとしたことは言えず、他の特異的な検査が必要であることが示唆された。

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公開日: 2012-07-19  

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