研究課題/領域番号 |
20591894
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研究機関 | 秋田大学 |
研究代表者 |
佐藤 滋 秋田大学, 医学部, 教授 (80187195)
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研究分担者 |
三浦 昌朋 秋田大学, 医学部, 准教授 (30265194)
齋藤 満 秋田大学, 医学部, 助教 (80400505)
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キーワード | 腎移植 / 慢性移植腎症 / 免疫抑制薬 / 移植後糖尿病 / 遺伝子多型 / 薬物動態 / 画像解析装置 / 線維増生 |
研究概要 |
研究目的は、移植腎機能が安定した成人日本人腎移植患者におはる、移植1年後の早期進行性慢性移植腎症の発症危険因子としての臨床因子とその関連遺伝子多型を明らかにすることであった。研究手法として、拒絶などの臨床事象、免疫抑制薬の薬理動態・薬理遺伝学、画像解析装置による移植腎線維組織増生などの相関性や多変量解析を、統計学的手法を用いて検討した。 その結果、移植腎生検での皮質内線維組織占有率を、画像解析装置を用いて計測したところ、CYP3A5酵素欠損者で線維組織の増生率が高かった。すなわち、線維組織増生という慢性移植腎症は、腎障害の副作用を有する免疫抑制薬の代謝酵素を有しない患者で生じ易いことを明らかにした。この成果を国内外の学会で発表し、米国泌尿器科学会においては最優秀ポスター賞を授与した。また、医学雑誌Transplantationでも報告した。 さらに、成果を元に研究を発展させ、遺伝子解析に基づいた腎移植個別治療設計を提唱し、日本泌尿器科学会総会において特別講演を行った。
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