研究課題
基盤研究(C)
本研究は、胎児が嚥下する羊水と新生児が摂取する母乳の両者に"分子集合体ミセル"が存在するという共通点に着目し、超低出生体重児の消化管機能成熟を促す治療法を確立することを目的に立案された。これまでの検討から、肺サーファクタント製剤と胎脂を用いて作成したサーファクテン・ミセル溶液の羊水腔内投与は、ウサギ胎仔小腸を、形態的にも機能的にも成熟させることが明らかとなった。本研究では、サーファクテン・ミセル溶液が、ウサギ胎仔の小腸上皮に局所的・直接的に作用する可能性があることが示された。また、サーファクテン・ミセル溶液が新生児壊死性腸炎を予防できるか否かを検討するために、壊死性腸炎ラットモデルを作成した。今日の未熟児医療における最大の問題点の一つは、腸管の未熟性に由来する新生児壊死性腸炎の発症である。本研究を進めることにより、超低出生体重児の未熟な消化管に負荷をかけない経腸栄養剤の開発、さらには早産児の予後改善に繋がることが期待される。
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